黒部峡谷は、富山県黒部市、黒部川中流~上流にある峡谷です。飛騨山脈北部を立山連峰と後立山連峰に分断する大規模な峡谷で、国の特別天然記念物及び特別名勝指定されています。中部山岳国立公園に含まれます。清津渓谷、大杉谷とともに日本三大渓谷に選定され、また日本の秘境百選の一つにも挙げられています。
黒部峡谷は、中部山岳国立公園の中にあり、北アルプスの隆起とともに、黒部川が長い時間をかけて浸食・形成した、日本でも有数のV字状の大峡谷です。断崖絶壁の谷底を青い水が駆け下り、両岸の緑や紅葉を映すさまは、世界に誇る雄大な景観です。峡谷両岸の原生林は、初夏には新緑、夏には深緑、秋には紅葉と変化し、眼下の清流と相まって、その美しさは言葉では言い表せません。この峡谷は、昭和39年に国の特別名勝、特別天然記念物に指定されました。
黒部峡谷は、北アルプスのほぼ中央の鷲羽岳に源を発し、長さ86km、標高差3000mを流れ下る黒部川の上・中流域に、切り立った深いV字峡を形成する大峡谷です。昭和9年(1934年)12月、中部山岳国立公園に指定されました。峡谷は、立山・剱岳・薬師岳などの立山連峰と、白馬岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳などの後立山連峰の間に、黒部川の浸食によって深く刻み込まれ、八千八谷といわれる多くの渓流を合わせながら、黒部川扇状地を経て日本海に注ぎます。
黒部峡谷流域の平均斜度は36度と非常に勾配が強く、30度~45度の部分が全体の70%にも及びます。また、流域が豪雪地帯に位置するため四季を通じて黒部川の水量が多く、また河川勾配が平均1/40 と急で、流れも速いのが特徴です。また、黒部川は、水のきれいな川としても知られており、黒部川扇状地扇端部の湧水地帯の地下水は、「全国名水百選」にも選ばれています。
黒部峡谷は、立山連峰と後立山連峰の間を流れる黒部川が、長い年月を掛けて刻み込んだ、日本でもっとも深く、もっとも大きな峡谷で、この険しい谷と厳しい自然は長い間、人々を寄せ付けませんでした。この黒部峡谷で本格的な電源開発を始めたのは、タカジアスターゼの発明で有名な高岡出身の高峰譲吉博士が起こした東洋アルミナム株式会社です。会社の設立は大正8年(1919年)12月7日のことでした。
その後、大正11年には日本電力株式会社がこの事業を引き継ぎましたが、大正12年に、黒部川水系の発電所建設のための資材運搬用鉄道として、宇奈月~猫又間(11.8km)の軌道敷設工事に着手しました。以後、大正15年10月/宇奈月~猫又間 運転開始、昭和5年8月/猫又~小屋平間 運転開始、昭和12年7月/小屋平~欅平間 運転開始といった経緯をたどり、現在の路線となっています。
その後この鉄道の経営は、日本電力株式会社から、昭和16年には日本発送電株式会社へ、そして、戦後の電力再編に伴い、昭和26年5月には関西電力株式会社に引き継がれました。 黒部峡谷この鉄道は、資材運搬のための専用鉄道でありますが、当初から地元の人達の利便をはかるため、「無料便乗」という形で乗車いただいておりました。昭和4年からは年ごとに増える観光のお客様に対応するため、便乗料金を徴収した上で一般のお客様にも解放することが認められ、昭和26年10月に禁止されるまで続けられました。
その頃の便乘證には「便乘ノ安全ニ付テハ一切保證致シマセン」と書かれていました。その後、地元の皆様や黒部の自然を愛するお客さまから、観光用列車として利用したいとの声がますます強まり、昭和28年11月5日、関西電力株式会社が地方鉄道業法の許可を得て、「黒部鉄道」として営業運転を開始しました。さらに、お客様の増加に伴って、「黒部鉄道」の営業内容も電源開発の資材、人員輸送主体から旅客輸送へと移行していくことを踏まえ、より一層のサービス体制の充実、運転保安体制の確立を目的に、昭和46年5月、関西電力の子会社として設立された鉄道専業の会社としての黒部峡谷鉄道株式会社が地方鉄道事業の譲渡許可を受け、同年7月1日より営業運転を開始しました。以降、トロッコ電車の愛称で親しまれ、今日に至っています。
北アルプスから日本海へ、黒部川が巨大なV字に刻んだ長さ86km、標高差3000mの黒部峡谷。その緑濃い断崖絶壁を縫って走るトロッコ列車は、車内を存分に吹き抜ける風がヒンヤリ心地よく、今夏も観光客でにぎわっています。黒部峡谷鉄道本線・宇奈月駅を出てすぐ渡る赤い鉄橋が、観光ポスターでもおなじみの「新山彦橋」です。渓流からの高さ40mです。電車からのぞき込むとめまいがするほどで、乗客の歓声、嘆声が上がります。鉄橋を渡る音が反響し、宇奈月温泉街でやまびこのように聞こえる、というのが命名起源だそうです。
名作映画「黒部の太陽」の舞台になったダム開発の資材運搬用だったトロッコ列車はかつて、生命の保証はしないとの条件付きで登山客などに便乗を認めていましたが、1970年代から黒部渓谷鉄道として正式営業を開始しました。延長約20kmの区間には計21の鉄橋があり、渓流からの高さが60mの「後曳橋」や、ダムによる野生サルの移動が妨げられないように設けられたという「猿専用吊橋」もあります。「新山彦橋」下流には、ルート変更で廃止になった旧「山彦橋」もあり、現在は遊歩道になっています。
トロッコ電車の終点駅、「欅平」の駅に降り立てば、周りは秘境ムード満点の風景が魅了します。まずは駅の屋上展望台からのため息が出そうなほどの大自然の絶景を楽しむのもおすすめです。そして、黒部峡谷随一の名スポットが集まる欅平は、見どころ満載です。日本で2ヶ所しかない、特別名勝と特別天然記念物の両方に認定されている、昔猿が飛び越えたと言われている「猿飛峡」。黒部川の本流にかかる朱色の高さ34mの橋「奥鐘橋」。岩壁をえぐりとるように造られた迫力満点の遊歩道「人喰岩」など、まさに大自然の中の絶景づくしの景勝地を楽しめます。
欅平には「名剣温泉」「祖母谷温泉」といった秘湯や、「河原展望台」にある周囲の山々が一望できる足湯も! トロッコ電車に乗らないと行けないスポットなだけに、大自然の中の贅沢なお湯につかり、至福のひとときを堪能してみては如何でしょう。
北アルプスの中央に位置する鷲羽岳を源とし、豊富な水量を誇る黒部川が急峻な山間部を流れることによってできた黒部峡谷は、日本でも有数の大峡谷です。玄関口となる黒部峡谷鉄道宇奈月駅からトロッコ電車に乗り終着駅の欅平駅へ至るまでには、稜線と谷底との高低差が千メートル以上にも及ぶV字峡や夏まで残る大雪渓(万年雪)など、壮大な自然景観を目の当たりにすることができます。また、欅平駅周辺にはサルが飛んで渡ったとされる特別名勝の猿飛峡や奥鐘山等の絶景や祖母谷地獄から引泉している温泉施設があります。欅平から先は、白馬岳、唐松岳、下の廊下・仙人池方面の登山道が続きます。
国の特別天然記念物と特別名勝の両方に選定されている、黒部峡谷を代表するスポット。黒部峡谷本流で最も川幅が狭く、両岸の断岸が迫る壮観な風景に圧倒されます。別名「景雲峡」。(現在遊歩道が補修中のため、猿飛峡へ行くことはできません)
黒部峡谷を代表するスポットです。猿飛峡は黒部川本流で最も川幅が狭く、昔猿が飛び越えたことから命名され、上流は黒部ダム直下から下流は東谷合流地点までの地域と、下流の奥鐘山の大断崖と猿飛の地域が飛地として指定されています。黒部峡谷は、隆起する立山連峰と後立山連峰の間を北上する黒部川によって花崗岩質の岩石を下刻して形成されたV字谷で、日本有数の急峻な谷です。奥鐘山は日本屈指の大岩壁となっており、欅平駅から2時間程で岩壁の基部に達することができます。多くの登山客にも人気のスポットです。
猿飛山荘は、欅平駅から徒歩約5分。散策中に立ち寄る日帰り入浴やお食事がゆっくりできる猿飛山荘。峡谷の原生林に囲まれた露天風呂は男女別になっていて秘湯情緒を堪能できます。岩魚や山菜を使った料理も味わえます。
黒部川の本流に架かる朱塗りの橋は、奥鐘山や名剣山などを見渡せる絶景ポイントです。高さ34mからの迫力ある景色に吸い込まれそうです。欅平駅屋上展望台から見る橋の朱色と山々のコントラストも必見です。黒部峡谷トロッコ電車の終点「欅平駅」駅から祖母谷へ向かう途中に架かる高さ34mの橋。しっかりした造りの朱塗りの橋で、峡谷の緑に橋の朱がマッチします。紅葉時期の美しさも格別で多くの観光客が訪れます。紅葉の見頃は10月下旬-11中旬頃です。
欅平ビジターセンターは黒部峡谷の自然や景観を展示紹介する施設です。周辺の見どころや自然情報、登山道の状況などの情報を発信しているので、散策前に立ち寄りましょう。欅平から祖母谷温泉方面に向かっていくと現れるのが、奥鐘橋です。黒部川本流にかかる高さ34m、長さ86mの橋で、ここから望む峡谷の景色は格別です。
奥鐘橋は、黒部川の本流にかかる橋です。緑豊かな景観に、朱色の橋がとても映えます。奥鐘山や名剣山などを見渡すことができ、絶景を堪能。祖母谷温泉方面へ歩いていくと、岸壁がせり出したような「人喰岩」や、無料の足湯を楽しめる「河原展望台」に辿り着きます。春は残雪と新緑を、夏は河原で水遊び、秋は幻想的な紅葉を楽しめます。
黒部峡谷トロッコ電車の終点「欅平駅」から徒歩5分程の場所にある、奥鐘山の岩壁を削って作られた歩道に、頭上を覆う岩壁がまるで人を飲み込むように見えることから、「人喰岩」と呼ばれるようになりました。その迫力ある景観からフォトスポットとしても人気を集めています。欅平駅から奥鐘橋を渡ると見えてきます。岩壁をえぐり取って造られた歩道は、頭上に迫る岩肌は歩く人を飲み込むようかのに見えて迫力満点です。
巨大な岩をくりぬいた道の手前には、ヘルメットが用意されていますが、これは落石防止と、露岩に頭をぶつけることの防止からです。人喰岩の先には日中なら日帰り入浴も可能な名剣温泉(源泉は祖母谷温泉)があります。欅平駅から名剣温泉旅館までは徒歩15分。白馬岳・唐松岳の登山口でも有る祖母谷温泉(山小屋)へはさらに徒歩35分です。
人喰岩は、岩盤を切り抜かれた道路で幅員約3m、高さ約3.5mの砂防工事用道路兼一般観光客の遊歩道として利用されています。そのため、施工中も一般観光客を通行させる必要があり、その安全確保が重要な課題でした。施工前は、以前に吹付されたモルタル色(灰色、黒)やコケ色(赤)、モルタルが剥離した面の岩盤色(白)など様々な色彩が混合しており景観に調和した色彩の選定が課題でした。さらに、現状の凸凹や施工後に発生するコケ、岩盤模様についても検討の必要がありました。
黒部峡谷の景勝地人喰岩は、多くの一般観光客が利用します。この多くの一般観光客に向けて安全な人喰岩の PR と工事現場へのイメージアップを行うことが課題でした。一般観光客が通行する安全通路をフリーダムゲートで確保しました。その安全通路はカラーコーン・看板による作業区画と歩行者マットによる滑り止めで設備による安全を確保しました。一方の交通監視員は、「施工者への監視」と「一般観光客への誘導」で完全確保を図りました。また、モルタル吹付は、6:00~10:00 と 15:00~19:00 の一般観光客の少ない時間を選定し吹付作業を開始しました。
一般観光客の通行量の多い 8:00~17:30 の間は、工事に関係する資機材を撤収し景観に影響のない状況を提供できました。また、運搬車両の通行、重機や発電機の運転がないため騒音や排気ガスの飛散についても一般観光客へ影響のない状況を提供できました。夜勤作業は、.一般観光客がいないことで資材運搬道路を自由に使用できます。日中の最高気温は、30℃を超えていますが夜勤の最高気温は、20℃程度で作業環境が良いです。熱中症防止対策や施工性の向上の面からも大きな効果を発揮しました。
トロッコ電車「鐘釣駅」には、途中下車ならではの楽しみ方がいっぱいあります。階段を下りて川へでれば、どこを掘っても温泉が湧き出る天然の露天風呂を作って遊んだり、一軒宿の鐘釣温泉旅館では、宿泊はもちろん昼食(要予約)も食べられます。鐘釣駅売店にはおいしいごま団子やおみやげも売っているので休憩やおやつにもぴったり!大自然を走るトロッコ電車を途中下車して、よりディープな黒部峡谷を楽しめます。
黒部川の渓谷に沿って源泉が点在する鐘釣温泉は、河原のどこを掘っても温泉が湧き出ることで知られています。峡谷にあるこの温泉には、車で乗り入れることはできません。行く方法はただひとつ、黒部市を南北に走る黒部峡谷トロッコ電車に乗って行きます。トロッコ電車は、宇奈月駅から欅平駅まで20.1kmの距離を約1時間20分かけて走っており、途中の鐘釣駅で下車します。
鐘釣温泉は鐘釣駅のすぐ下にあり、階段を下りていくと河原から湯気が立ち上っているのが見えます。鐘釣駅から歩いて20分程の場所に、付近の温泉旅館が管理している 「河原露天風呂」があります。旅館の宿泊客が利用できるだけでなく一般にも開放されており、岩で囲まれただけの開放感あふれる露天風呂を楽しめる他、旅館でスコップを借りて 河原を掘り自分だけの露天風呂をつくることもできます。
黒部峡谷鉄道鐘釣駅には鐘釣温泉旅館があり、河原の露天風呂が無料で開放されています。ワイルドな風情も最高で、お湯も良いので、温泉好きにお勧めです。ただし、観光シーズンには観光客に取り囲まれてしまうので、観光客が少ない時間帯を考えて行くのがお勧め。昔は観光客は見るだけで帰って行ったので、気にしなければ問題なく入浴出来ていましたが、今どきの観光客はせめて足湯で堪能しようとするので、裸で入っていると見られてしまいます。最初から水着を着用しておいた方が無難かもしれません。
本当は湯も風情も良い、素晴らしい露天風呂なので紅葉シーズンなどの混雑時を避けたり、早朝に行くなどして、満喫して頂きたい露天風呂です。なおダム放流等による増水で入浴が危険な場合もありますので、鐘釣駅の駅員さんに話を聞いてから行くのがお勧めです。鐘釣駅に隣接し黒部川を挟んだ対岸に万年雪を望み、黒部峡谷の自然をゆっくり満喫できます。部屋の窓からはトロッコ電車が走る光景が見ることが出来ますよ。宿泊や軽食も楽しめます。
富山県の黒部峡谷は、国の特別名勝および特別天然記念物に指定されているとともに、日本三大峡谷のひとつにも数えられている国内屈指の名勝である。 四季折々で違った表情を見せる日本一深いV字峡谷をひと目見ようと、この地を訪れる観光客は後を絶たない。
祖母谷(ばばだに)温泉は、トロッコ電車終点の「欅平」から、黒部川の支流「祖母谷川」に沿った歩道を遡ること約1時間、祖母父川との分岐点付近にあります。途中、欅平のシンボル、赤い「奥鐘橋」、人を呑み込むように岩が覆いかぶさる「人喰岩」、風情豊かな「名剣温泉」を通っていきます。祖母谷はその昔、夫の女遊びに嫉妬した妻が、信州に逃げる夫を追いかけ途中の谷で息絶えてしまいその怨念が熱湯となって噴き出したことから名づけられました。
現在は白馬岳や唐松岳の登山口として多くの登山客が訪れ、黒部奥山の秘湯としてもその名が知られています。祖母谷温泉の近くには熱湯が湧き出ている「祖母谷地獄」があり、河原のそこかしこから白煙が上がっています。祖母谷温泉への起点となる欅平には、黒部の自然を紹介した環境省の「欅平ビジターセンター」、足湯に浸かりながら奥鐘橋を眺めれる「河原展望台」、国の特別天然記念物・特別名勝になっている「猿飛峡」など見所がいっぱいです。
欅平を過ぎた先で、左右に分かれる闇夜の谷を右に逃れる竜左衛門、左に追いかけるお新。 夜の暗闇に険しい崖路のこと、やがて2人とも深い谷底へ足を踏み外し、死んでしまったといいます。 このことにちなんで、お新が死んだ谷を『祖母谷(ばばだに)』、竜左衛門が死んだ谷を『祖父谷(じじだに)』というようになったのです。
黒部峡谷の秘湯、祖母谷温泉のそばを流れる祖母谷川。河原に見える白黒模様の石は、黒部川花崗岩といいます。花崗岩は、マグマが地下2キロメートルよりも深い場所で冷えて固まった岩石です。そのため、地表に現れるにはふつう数千万年以上の長い時間がかかります。しかし、黒部川花崗岩は220~80万年にできた世界的にも極めて新しい花崗岩です
つまりこの岩石は、たった80万年の間に数キロメートルの距離を上昇したことになります。黒部川花崗岩は、祖母谷温泉から黒部ダムにかけて広く分布しており、転石は黒部川の河口近くの海岸でもみることができます。
祖母谷川沿いの段崖にある名剣温泉。露天風呂は峡谷を見下ろす絶景!滝の音に耳を澄ませながら入る温泉は格別。きれいなお部屋と山菜料理に旅の疲れも癒やされます。欅平駅から徒歩約15分。黒部峡谷鉄道の終点、欅平駅からえぐられた岩壁の歩道を抜けて15分ほど歩いて行く秘湯の温泉地で、「名剣温泉」の一軒宿がおります。昼間は渓谷美を満喫でき、夜はランプの灯りで入る露天風呂が神秘的で野趣に富んでいます。奥深い峡谷を間近に感じながら秘湯気分を存分に味わえます。日中は立寄り入浴も受け付けています(営業時間等要確認)。例年11月中旬~5月中旬は休業します。
母谷川渓谷沿いの秘湯名剣温泉。黒部峡谷鉄道の終点欅平駅から15分ほど歩いたところで、湯は祖母谷温泉からの引湯しています。渓谷美にあふれ、絶壁の上に男女別の露天風呂がある。阿曽原、黒薙、鐘釣、欅平、名剣、祖母谷の6か所を総称し、黒部峡谷温泉郷と呼ばれています。元々は谷底にあった源泉近くに1957年に宿を建設し創業しました。その後1969年の水害で全施設が流出し、1970年に宿と内湯は高台の道路脇の現在地に移転しました。それが現在の旅館の建物です。その後1995年には7.11水害により露天風呂が流失し、源泉が埋没しました。その後1996年8月1日に宿の営業を再開し、露天風呂は宿に近い現在地で再建しましたが。源泉は1974年以降、上流の祖母谷温泉から引湯しています。