ba3ji3の植物園36

 



イヌコモチナデシコはヨーロッパ原産の帰化植物で、秋に芽生え、5月から6月にかけて花を咲かせる越年性の一年草です。道路沿いや造成地などの荒れ地に生育します。根生葉は小さくて目立たず、茎とふくれた花序ばかりが目立つ植物で、茎には腺毛が密生しており、花茎の葉は下部のものは葉らしいが上部のものは小さくて鞘状になっています。花序は茎の先端に形成され、卵状にふくらみ、次々と紫色の小さな花を咲かせますが、開いた状態のものは少なく、開花状態のものを見ることは少ないです。おそらく午前中に開花し、比較的短時間に閉じるのではないかと思います。花は全開することは少なく、5枚の花弁は重なって3枚に見えることも多いです。「子持ち」は、ムカゴごなどの無性的な繁殖子ができる状態をさしますが、花が開いていない状態のことが多いので、そのように誤解されたのではないかと思われます。実際には、種子が形成され種子によって繁殖します。



ナワシログミの葉は細長い楕円形で長さ5~10センチほど。革質で縁が波打つようになるのが特徴で、表面は濃い緑色で光沢がありますが、裏面は独特の銀白色です。風にあおられるとよく目立ち、遠目でも識別できます。葉には多少の個体差があり、葉先が尖るもの、尖らないものがあります。常緑で剪定に耐え、成長の強い枝にはトゲがあることから農家などでは防犯を兼ねた垣根に使われることが多いです。また、盆栽の世界では「カングミ(寒茱萸)」と称し、古木を愛でることもあります。ナワシログミの開花は秋(10~11月)で、葉の脇に淡い黄褐色の花が数輪ずつ咲きます。あまり目立たないものの、強い芳香があり、開花期はその香りが庭じゅうを覆うほどになります。花に花弁はなく長さ6ミリほどの「萼筒」には四つ角があり、銀と褐色の毛を生じます。



ルナリアは、ラテン語で「月」を意味する(ルナ)に由来する、アブラナ科の植物です。花後にできる薄く円盤状の種子のサヤが、満月や銀貨のように見えることから名付けられました。日本ではゴウダソウ(合田草)やギンセンソウ(銀扇草)とも呼ばれ、ドライフラワーとして人気です。ラテン語の「月(Luna)」から、輝く丸い実の様子が月を連想させます。南ヨーロッパ原産の二年草。春(5〜6月)に紫や白の小花を咲かせ、夏に種を包む膜(仕切り板)が銀色に輝きます。花言葉は「儚(はかな)い美しさ」「秘密の愛」「富」「繁栄」等で、その美しさと実の形から幸運のアイテムとされることもあります。ルナリアは、花・実・ドライフラワーと、季節や加工によって多様な表情を見せる、神秘的でエレガントな植物です。



ハマワスレナグサ(浜勿忘草)は、欧州・西アジア原産のムラサキ科ワスレナグサ属の越年草(帰化植物)です。4〜5月頃に径2~2.5mmの淡黄色~青紫色の小さな花を咲かせ、花色が黄色から青に変化する特徴があります。道端や湿った草地で、近年分布を広げている植物です。まばらな線状、槍状、または長方形の葉は、長さが最大4 cm、幅が1 cm未満です。彼らはストレートヘアでコーティングされています。花序は、茎の上部にある小さな(2 mm未満)花のコイル状または湾曲した配列です。花は最初は黄色またはクリーム色でしたが、ピンクになり、次に成熟すると青に変わり、一般名が付けられました。地域では近年急速に分布を広げています。花はキユウリグサやノハラムラサキと似ています。植物体は黄緑色~緑色です。全体に白色毛が密生しています。触っても痛いことはありません。



イグサは、日本で古くから畳やござの材料として使われてきたイグサ科の多年草です。湿地や水辺に自生し、スポンジ状の内部構造により優れた調湿・空気清浄・消臭効果を持ち、リラックス効果のある香りが特徴です。現在は熊本県が国内生産の約8~9割を占める主要産地です。い草は、畳の原料として古くから日本で親しまれてきた素材です。ただフローリングの家が増えた現代において、畳やい草に馴染みがないという方も少なくありません。しかし近年、改めてい草に注目が集まっています。その理由は、い草の優れた効果にあります。い草には、湿度調整、空気清浄、消臭、抗菌など、私たちの暮らしを健やかにしてくれる嬉しい効果がたくさん備わっています。部屋が高湿度の時は水分を吸収し、乾燥時には放出。綿の約2.5倍の吸湿力を持っています。い草に含まれる成分が森林浴と同じようなリラックス効果をもたらし、睡眠効率を向上させます。



シャスターデージーは、アメリカの著名な育種家ルーサー・バーバンクがフランスギクに日本のハマギクを交配して作出した園芸品種です。宿根草ですが、タネも販売されており、春まきすれば翌年に、秋まきすれば翌々年に開花します。秋から冬はロゼットになり、春になると花茎を伸ばして、その先端に初夏(5月中旬〜7月)に、花径5~10cmの黄色い中心を持つ純白のマーガレットに似た大輪の花を咲かせます。マーガレットが咲き終わったころから開花するので、両者を混植すると白花が移り行き、長期間ホワイトガーデンを楽しむことができます。花形は一重、八重、丁子咲きなどさまざまです。耐寒性に富み、常緑なので、冬の花壇が寂しくなりません。



トルケスタニカは、野生のチューリップです。小アジアのパミール地方に自生するクリーム色をした原種のチューリップで枝咲きします。「トルケスタニカ」これは名前の通り、トルキスタンなどの中央アジアに自生する野生のチューリップです。日本のアマナを大型にしたような姿で、葉は多少伸びて、花茎は更に伸びます。ひとつの花茎から複数の花を咲かせて、一般にチューリップからイメージされる姿とはすこし違うかもしれません。花は白に底が黄色を帯び、日本の庭にもよく合いそうな雰囲気です。トルケスタニカの花言葉は「失恋」です。白く星のような形の花びらに黄色い芯が特徴の原種チューリップで、その可憐な姿とは裏腹に、切ない意味を持っています。白くて愛らしい姿ですが、贈り物にする際はその花言葉の意味に少し注意が必要かもしれません。



カジイチゴは、関東地方以西の本州、四国、九州及び伊豆諸島に分布するバラ科キイチゴ属の落葉低木。葉の形がカジノキの若葉に似ているとして、カジイチゴと命名されました。太平洋側の暖地にある丘陵に自生しますが、早春の芽出しの象徴として生け花の花材等に用いるため、庭木に利用されることも多いです。 開花は4~5月。葉の付け根から伸びた枝の先に、直径3~4センチの白い花が3~5輪ずつ上向きに咲きます。5枚ある花弁は幅の広い楕円状。雄しべと雌しべは多数、花の裏側にある萼は5つです。花の後にできる果実は小さな「核果」の集合体で、全体の直径は1~4センチほどで、4月末から5月になるとオレンジ色に熟します。甘酸っぱさがり、生で食べることができます。葉は長さ10~20センチの大きな掌状で、浅く3~7つに裂け、縁には大きなギザギザがあります。厚めで表面には光沢があり、葉柄には細かな毛を生じます。



ニリンソウは、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、山林の落葉樹の足元のような明るい半日陰に生え、3月~5月にかけて白い花を咲かせます。群生地では、開花時は地面一面が白い花で覆われ、美しい光景になります。別名「ガショウソウ」とも呼ばれます。1本の茎から2輪寄り添って花を咲かせることが名前の由来で、山菜としても親しまれていますが、猛毒を持つトリカブトと若葉が酷似しているため、誤食に非常に注意が必要な植物です。ニリンソウの若葉は山菜として食べられますが、猛毒のトリカブトと見た目が非常に似ており、誤食による死亡事故も報告されています。花が咲いていない状態での見分けはプロでも非常に難しいです。ニリンソウは根茎が1本ずつ地面から出ますが、トリカブトは地面から近い茎から葉が出ることが多いです。



シマグミ(島茱萸)は、日本(本州〜沖縄)の沿岸地域に自生するグミ科の常緑低木〜小高木で、丸みを帯びたシルバーリーフ(銀灰色の葉)が特徴です。おしゃれな雰囲気の常緑樹としてシンボルツリーや庭のアクセントに人気があり、耐暑性・耐寒性・耐潮性に優れ、病害虫も少なく育てやすい樹木です。柔らかい印象の丸葉。寒くなるとよりシルバーが鮮やかになり、冬でも葉が落ちない(常緑)ため、冬の庭の雰囲気づくりに最適です。春に白い小花を咲かせ、初夏に赤い実をつけます。実の収穫も可能ですが、観賞用として楽しむことも多いです。 萌芽力(枝を出す力)が強く、刈り込みに耐えるため、好みの樹形に整えやすいです。オリーブや他のシルバーリーフ系と異なり、常緑のグミという点で重宝されています。



マコモは、水辺に群生する多年草です。そこそこの水深(数十センチメートル程度)があるような場所で水につかるようにして生えています。とても大きな草で、草丈は2メートルにも達することがあります。泥の中に地下茎を長く張り巡らせて旺盛に繁茂しますが、水生生物にとって大切な生活の場となっています。夏から秋にかけ、50センチメートルにもなる大きな花の穂をつけます。雌雄同株ですが、雄花と雌花に分かれます。穂の下部には雄花の穂が、上部には雌花の穂がつきます。コモ(薦・菰)とも呼ばれ、古くから人々の生活の中で活用されてきた草のひとつです。万葉集や日本書記などの古典文学作品にもたびたび登場します。刈り取った葉でむしろを編んだり、タネを米や麦に混ぜて食べたりしたと言います。



ミヤマガマズミは、北海道から九州にかけた広い範囲の林内に見られるレンプクソウ科の落葉樹。花、実、紅葉が美しく、稀に庭木として使われます。日本のほか中国や朝鮮半島などにも自生が見られます。近縁のガマズミよりも標高が高い場所に多いことからミヤマ(深山)ガマズミと名付けられたが、山の麓などにも見られます。花や葉をはじめ全体的にガマズミよりも小さいです。ミヤマガマズミの開花は5~6月。枝先に白い小花を半球状に密生させます。小花は直径5~7ミリでガマズミよりも一回りほど小さく、花先は五つに裂けています。花にはガマズミと同じような独特の香りがあります。9~10月に熟す果実は鮮やかな赤色でしばしばガマズミと混同されますが、直径6~9ミリでガマズミより少し大きく、形も真ん丸になるため見分けられます。ガマズミ同様に食用あるいは果実酒として使うこともありますが、ガマズミに比べると実の数は少なく、味は落ちます。



ナガハグサは、ヨーロッパ原産で、明治時代に牧草や緑化用として導入され、現在は野生化しています。似たところのあるイチゴツナギ に比べると、葉が長く、葉舌がほとんど見えず、1つの株が大株とはならない点が異なります。種子の他に地中にのびる匍匐枝でもふえ、茎は叢生して直立します。葉は幅2~4ミリの細い線形で、長さは15~30センチあります。葉は茎の下半分、あるいは地中から出て、葉先はボートの舳状となります。葉舌は目立たなく、茎先から花径が直立し、それに3~5本の花序枝が出ることを数段にわたって繰り返し、卵形の小穂を多数つけることによって、長さ10~20センチの円錐花序を構成します。花序枝はざらつき、 芒はありません。熟した小穂は褐色を帯びます。



タカサゴユリは、ユリ科ユリ属台湾原産の外来植物で、観賞用として大正時代に日本に入っていきたそうです。7〜9月頃になると、1.5mほどに伸びた直立茎から長さ15cmほどの白いラッパ状の花を咲かせ、とても日本固有のテッポウユリと似ています。強く荒地や道端でも生えるほど丈夫で育てやすい反面、繁殖力がとても強いので雑草として駆除されることも多いです。タカサゴユリとテッポウユリのどちらもユリ科ユリ属の植物ですが、タカサゴユリは「外来植物」、テッポウユリは沖縄原産の「日本固有種」の一つです。それぞれの葉っぱと花の違いについてを知っておくと見分けることができます。タカサゴユリの葉は細長くて松の葉に似ていますが、テッポウユリは笹の葉のようにややふくらみがあります。



ムラサキサギゴケはハエドクソウ科サギゴケ属の植物で、日本、朝鮮半島、中国を原産とする植物です。漢字で書くと「紫鷺苔」となります。ムラサキサギゴケの花の形が水鳥のサギ(鷺)に似ていることから、このような名前になったそうです。おそらく鷺の頭部分に似ているからでしょう。ムラサキサギゴケは、とくに珍しい植物ではなく、とても身近な植物です。日本では本州、四国、九州のあぜ道など湿った場所に自生するため容易に観察可能です。ムラサキサギゴケには匍匐性があるのが特徴で横によく広がります。ムラサキサギゴケの花期は3月から5月で、花は名前からわかるように紫色の花弁を持ちます。花の中央は、白くなっていて黄色と紫色の斑が入り、この部分には毛が生えているのが特徴です。斑の入り方には個体差があります。



イワニガナ(岩苦菜)は、日当たりのよい野原や道端に自生するキク科ニガナ属の多年草です。地面を這うように細い茎を伸ばして広がる性質があり、別名ジシバリ(地縛り)とも呼ばれます。春(4〜6月頃)にかけて、タンポポに似た鮮やかな黄色の小花を咲かせます。地上を這うツル(走出枝・ランナー)を伸ばし、節のあちこちから根を下ろしてマット状に広がります。卵円形で、葉や茎を傷つけると苦味のある白い乳液を出すことが名前の由来(岩+苦菜)になっています。日本の在来種ですが、環境への適応力が高くグラウンドカバーのように地面を覆い尽くすこともあります。イワニガナはジシバリ(地縛り)とも言います。これは、茎が地を這うようにのびて、節々から根を下ろしていく姿が、まるで地を縛って見えることからきています。



シロバナムシヨケギク(白花虫除菊)は、地中海沿岸原産のキク科の多年草で、別名「除虫菊」とも呼ばれます。花の部分に天然の殺虫成分「ピレトリン」を含み、かつては蚊取り線香の主原料として広く利用されていました。 花の内部(胚珠)に「ピレトリン」という成分を含んでおり、昆虫の神経系を麻痺させて駆除する効果があります。合成殺虫剤が普及する昭和30年代半ばまで、この花を乾燥・粉末にしたものが蚊取り線香やノミ取り粉として世界中で利用されていました。現在も、人や環境に優しい天然成分として見直されています。春から初夏(5〜6月頃)にかけて、マーガレットやカモミールに似た、中心が黄色く花びらが白い可愛らしい花を咲かせます。観賞用としても人気があります。現在の蚊取り線香の多くは化学合成された殺虫成分が使われていますが、シロバナムシヨケギクの成分は現在でも天然系殺虫剤やオーガニックな防虫スプレーの原料として利用されています。



フイリアマドコロ(斑入甘野老)とは、日本原産の野草・アマドコロの葉に白や黄色の美しい斑(ふ)が入った品種です。日陰でも育つ強健な性質と、春に咲くスズランのような可愛らしい花、爽やかな斑入り葉で、シェードガーデン(日陰の庭)の定番として人気があります。 弓なりに伸びる茎に、楕円形の葉が互い違いに並びます。葉の縁に美しい白い斑が入り、空間を明るく演出します。春(4〜5月頃)になると、葉の付け根から緑白色の筒状(ベル型)の花を垂れ下がるように咲かせます。キジカクシ科(旧ユリ科)アマドコロ属の宿根草(冬には地上部が枯れ、春に再び芽吹く多年草)です。 暑さ・寒さともに強く、日本の気候に合っているため非常に育てやすい植物です。地下茎でどんどん増えていく性質があります。



ミズキ(水木)は、日本全国の山野や水辺に自生するミズキ科の落葉高木です。春先に枝を切ると大量の樹液(水)が流れ出ることが名前の由来となっています。水平に大きく枝を広げた階段状の美しい樹形が特徴です。 樹木の水分を多く吸い上げる性質があり、早春に枝を切ると水のような樹液が滴り落ちることから「水木」と名付けられました。枝が水平方向に規則正しく広がり、段々(階段状)になることから「テーブル・ツリー」とも呼ばれます。: 初夏(5〜6月)になると、枝の先に小さな白い花が傘状に密集して咲き、緑の中に白い階段ができたように見えます。秋には小さな球形の果実がなり、熟すと黒紫色になります。ミズキの木は成長が早く、材木としては均一で緻密な白い木肌を持っています。加工しやすいため、こけしや寄木細工、漆器の素地、建築材(造作材)、さらには割り箸やマッチの軸などにも広く活用されています。



ニッコウキスゲは中部以北の山地や草原、海沿いの草地に自生している多年草です。国外では朝鮮半島や中国、シベリアなどに分布しています。ニッコウキスゲはやや繊細な性質があり、外来種の植物や雑草に負けてしまうことがあります。ニッコウキスゲが群生しやすい場所では、管理者やボランティアによって外来種の駆除が行われています。また、夏の山菜として私たちの食卓に並ぶこともあるニッコウキスゲの花芽や花蕾は、鹿などの野生の動物に食害される場合もあり、防護柵で囲われていることもあります。ニッコウキスゲは漢字で「日光黄菅」と書き、葉が笠萓(カサスゲ)に似ていて栃木県日光市にある戦場ヶ原に多く自生していることに由来します。日光地方の固有種というわけではなく、北海道や中部以北の本州各地に分布しています。



白露錦と書いてハクロニシキは、正式にはイヌコリヤナギの園芸品種ですが、ハクロニシキの名前で出回ることが多いので、ここでもハクロニシキで紹介します。遠くに白〜淡いピンクの花がたくさん咲いているのが見え、近づいてみると花ではなく葉ではないですか!なんてしゃれた葉なんでしょう。この木はなんという名前?これがハクロニシキとの最初の出会いでした。イヌコリヤナギだと教えてくれたガーデナーさんに感謝です。ハクロニシキの新芽が出るのは4月で、新芽のときから白です。それが緑に白い斑入りとなり、ピンクがのってくるのが6月頃。その後、ピンクが消えて白に戻り、やがて全体が緑に変化し、秋には黄色くなります。この葉色の変化がハクロニシキの大きな魅力で、五色ヤナギという別名もあります。訪ねる季節によって葉色が変わり、木全体の印象も違って見えるので、何度ハクロニシキを見ても飽きることがありません。



シロバナタツナミソウ(白花立浪草)は、シソ科タツナミソウ属の多年草です。筒状の小さな純白の花が、一定の方向を向いて重なるように咲くのが特徴です。その花姿が、打ち寄せる波頭(波しぶき)のように見えることから「立浪草」と名付けられました。4月〜6月頃に、長さ3〜8cmの花穂を伸ばし、約2cmの白い唇形花を咲かせます。タツナミソウの白花品種(アルビノ株)にあたります。卵心形〜三角状心形で、対生につきます。タツナミソウに比べて一回り小さく、ビロード状の毛が生えていることも多いです。約20〜40cmほどに生長します。日本の山野の日当たりの良い林縁や丘陵地に自生する野草です。可憐で涼しげな印象があるため、山野草として鉢植えや盆栽などで愛好家に親しまれています。育てる際は、水はけと風通しの良い明るい半日陰の環境を好みます。



オオジシバリは、田んぼの畔や水路、農道の沿線、やや湿った空き地、草刈りのゆきとどいた土手などに生える多年草です。ジシバリより全体的に大形で、田植え前後の農村地帯では、一部で混生は見られるものの、ほとんどが本種です。細く白い茎は地中を這い、節々から葉を出し大きな群落をつくります。葉はへら形で、下部が羽状に切れ込むことが多く、質はやわらかく、白っぽい緑色をしています。茎の先端に黄色の頭花をつけます。日当たりの良い湿った場所にたくさん生えています。地縛りの名は、この姿が地面を縛りつけているように見えることにちなみます。この茎は途中でちぎれても、ちぎれた断片がそれぞれ新しい株として育っていきます。茎や葉をちぎると白い「乳汁」が出てきます(乳汁は無毒)。葉は根もとに行くにつれ細くなり、ひょろひょろとだらしない感じに見えます。気温が下がると紅葉します。



カナダオダマキは、北アメリカ原産のキンポウゲ科オダマキ属の多年草(宿根草)です。春から初夏にかけて、鮮やかな赤と黄色のコントラストが美しい、うつむき加減の筒状花を咲かせることで知られる人気の山野草です。外側の赤みがかった萼片(がくへん)と、内側の黄色い花弁、そして後ろに長く突き出た「距(きょ)」と呼ばれる部分が特徴的です。原産地では、赤や黄色を好むハチドリを引き寄せて蜜を提供し、受粉を行ってもらうことでも有名です。: 丈夫で育てやすく、種をまくとよく増えるため、ガーデニングや山野草として日本の環境でも栽培しやすい植物です。日当たりと水はけの良い場所を好みます。日本の夏の強い直射日光は苦手なため、半日陰の涼しい場所で管理するのが理想的です。オダマキ属全般の花言葉として、「必ず手に入れる」「勝利の誓い」などのポジティブな意味のほか、西洋の花姿に由来する「愚か」といった花言葉もあります。



オンファロデス・リニフォリアは、地中海沿岸地域原産のムラサキ科ルリソウ属の秋まき一年草です。この属には、宿根草のカッパドキア種がよく栽培されていますが、リニフォリアは、カッパドキアとはずいぶんと趣を異にします。葉がシルバーリーフで、花はカスミソウのように小さな花がたくさん咲きます。リトルスノーホワイトという名前が付いていますが、これは別名ではなく品種名だと思われます。オンファロデス属には、ヨーロッパからアジアにかけて28種があり、日本にはルリソウなど4種が自生しています。カスミソウのようなふんわりとした雰囲気と、シルバーグリーン(青みがかった緑色)の涼しげな葉色が特徴で、花壇や寄せ植えで人気があります。



スダジイは、福島県及び新潟県(佐渡)以西の日本全国に分布するブナ科の常緑広葉樹で、一般的にはシイタケがなる木として、または食べられるドングリがなる木として知られ、古代には重要な食糧とされました。スダジイは幹や枝が分岐しやすく、ブロッコリー状の樹形になります。いわゆる「鎮守の森」を形成する代表的な樹種であり、地方では寺社に、都市部では屋敷や学校等に広く植えられます。スダジイが一本あるだけで大きな森があるように見え、アオダイショウなどの住処になっていることもあります。スダジイの葉は長さ5~10センチ、幅4センチほどの楕円形で枝から互い違いに生じます。葉の先端は細く尖り、葉の縁の上半分は緩やかに波打ってます。スダジイの開花は5~6月。花には雌雄があり、雄花は新枝の基部から垂れ下がるため、比較的目に付きやすく、。形も臭いもクリに似ており、人によって感じ方は様々ですが、多くの場合その匂いは「臭い」と表現されます。



トベラは、岩手県以南の太平洋岸、新潟県以南の日本海岸、四国、九州及び沖縄に分布するトベラ科トベラ属の常緑低木で、庭園や公園などに使われることも多いですが、自生地は日当たりのよい海岸沿いの斜面などです。海辺の地域では防砂林や防風林として、また枝葉をヒイラギ代わりに節分や大晦日の厄除けに使うことでも知られています。トベラの葉は枝から互い違いに生じますが、枝先付近では車輪状に集まります。長さ5~10センチの長楕円形で先端は丸く、基部はクサビ形になります。縁にギザギザはないですが、葉の縁が裏面に反り返るようになるのが特徴です。表面は深緑色で光沢があり、裏面は淡い緑色。肉厚な葉だが光に透かすと葉脈がよく見えます。トベラの開花は4~6月で、雌雄異株で雄木には雄花を、雌木には雌花を咲かせます。花はその年に伸びた枝先で上向きに咲き、白から黄色に変化するという特徴を持っています。5枚ある花弁は長さ1センチほどのヘラ形で、雄しべは5個で雄花では長さ7ミリほどになりますが、雌花の雄しべはより短くて葯も小さいです。



オヤブジラミ(雄藪虱)は、日本全国の道端や林縁に自生するセリ科ヤブジラミ属の越年草(一年草)です。春から初夏にかけて小さな白い花を咲かせ、動物や人の服にくっつくトゲトゲの種子(「ひっつき虫)をつけます。春(4〜5月頃)に紫がかった小さな白い花をつけます。花が終わると、カギ状の細かいトゲが密生した実をつけます。このトゲは赤味を帯びており、服や動物の毛に絡みついて種子を遠くへ運びます。藪に生え、実がシラミのようになる(あるいはシラミに似ている)ことから名付けられた「ヤブジラミ」の近縁種で、「雄(オ)」は「立派な、または一回り大きいもの」を意味するとされています。オヤブジラミのほうが花期がやや早く、4〜5月頃に咲きます(ヤブジラミは5〜7月頃)。オヤブジラミは花序(花の集まり)につく花の数が少なく、小花柄が長いため花と花の間が少し離れています。:オヤブジラミは茎や葉、花の一部がほんのり紫色を帯びていることが多いです。



ホウチャクソウは、春の林床を彩る控えめながらも風情のある山野草で、日本全国の山林に分布しています。地下に根茎があり、冬の間は地上部分からは姿を消しますが、毎年同じ場所から芽を出します。春になると芽吹き、4月~5月に茎の先端に1〜3個の白い花を咲かせます。花びらは筒状に重なり、完全には開きません。ホウチャク(宝鐸)とは、寺院や五重塔などの軒先に吊るされている大きな鈴のことです。下向きに垂れ下がって咲く姿が、この宝鐸に似ていることからその名がつきました。食用の山菜として食べられているアマドコロに似ていますが、ホウチャクソウは茎の先端に花をつけるのに対し、アマドコロは茎の途中に花をつける違いがあります。ホウチャクソウは有毒植物なので、間違って口に入れることのないよう注意してください。日当たりの良い場所を好むアマドコロに対し、ホウチャクソウは木陰や林床などの薄暗い場所を好みます。



ナギナタガヤはヨーロッパからアフリカ北部、西アジアに生育する一年生草本で、日本には明治時代に帰化しました。本州から九州・四国に分布しています。乾燥した荒れ地に生育し、秋にあまり植物の生育していないような場所に芽生え、春から初夏に開花・結実します。繊細な草本で、細く立ち上がり、高さ20~30cmほどで、節は濃い紫色であり、穂は名前の通り、長刀(なぎなた)のイメージとなります。ナギナタガヤは裸地によく生育します。この性質を利用し、果樹園の林床に播種し、地被として利用する試みも為されています。倒伏した枯草が地表を分厚く覆うことで、太陽光を遮り、新たな雑草が生えるのを防ぎます。枯れた草がやがて土に還ることで、土壌の有機物が増え、保水性や通気性の良い土作りにつながります。 枯れる前後に種子が衣服や靴下などに付着しやすく、チクチクとした刺激になることがあります。



アキレアはノコギリソウの仲間で、北半球の温帯に100種類が自生しています。高山植物のような小型のものから草丈1m以上の大型のもの、さらに緑葉、シルバーリーフ、葉がふさふさした毛に覆われたものなどさまざまな種類があります。日本には、エゾノコギリソウと、ノコギリソウなどアキレア・アルピナのいくつかの亜種が自生しています。庭や花壇での栽培が多く最も一般的なのは、日本にも帰化しているセイヨウノコギリソウです。コモンヤロウとも呼ばれ、止血作用、健胃作用など薬効の高いハーブとしても知られます。野生種の花は白から淡桃色ですが、アカバナノコギリソウと呼ばれる花が赤いものや、黄花のアキレア・タイゲテアと交配された品種などが育成され、花色が非常にカラフルになっています。大型種のキバナノノコギリソウも古くから観賞用に栽培されており、ドライフラワーとしても人気があります。



ネズミノオゴケは北海道から九州、アジア東部から北米西部に分布する蘚類で、渓谷の土壌上、岩上などに生育します。垂れ下がる生育形であり、傾斜が急であって、降雨時には水が浸みでるような立地に多いく、長さ1.5~2mmほどの丸い椀状の葉が付き、全体としてひも状の植物体となります。個性的な見た目と扱いやすさから、苔テラリウムや苔玉などのレイアウト素材として非常に人気があります。丸い葉が茎に重なり合うようにつき、その姿が毛のない「ネズミの尻尾」に似ていることから名付けられました。全体につるりとした印象で、初心者にも見分けやすい種のひとつです。ただし雨などに濡れてたっぷり水分を含むと、しばしば別種のように見えます。茶色く枯れてしまった古い葉は、適宜トリミング(カット)して取り除くと美しい緑色を保てます。



ギンゴケは世界各地に分布するコケ植物(蘚類)で、都会のアスファルト道路の路傍、コンクリート製ブロックの下部、石垣などに普通に生育しています。こんもりと盛り上がった群落を形成し、葉の上半分は葉緑体がなく、水分を含んでいないと光を反射して白銀色となります。このようすがギンゴケの和名となっています。コンクリート製ブロックや石垣などではコンクリート面や石の表面に直接生育してやや疎らな群落になりますが、微砂が流れてくる場所では、植物体の間に砂をため込み、こんもりとした密な群落を形成します。道路際に生育するギンゴケには、ほこりや砂が飛んできます。特に降雨時には車の泥はねによって群落には微粒の砂や粘土が供給されます。ギンゴケの群落はこのような土壌を植物体の間にため込んで次第に生長します。屋根の上などにも生育しますが、概して生長は不良であることが多いです。



ウキヤガラは、北海道~九州に分布するカヤツリグサ科の多年草で、池や沼などの湿地に群生する日本の在来種で、冬季に枯れた茎が水に浮かぶ様を、矢の棹である「矢柄(矢幹)」にみたててウキヤガラと呼ばれています。単にヤガラと呼ばれることもありますが、同じように水辺に見られるミクリにもヤガラという別名があります。ウキヤガラの葉は線形で先端は尖り、茎の下部から互い違いに生じ、葉の付け根は筒状になって茎を抱き、茎は太く直立します。茎の断面は三角形で、漢名を「三稜」「荊三稜」と云います。地中にある根茎は太く、その末端はイモのような塊になります。民間療法では乾燥させた根茎を煎じ、生理不順や乳の腫れ物に使いました。水深が浅ければ根茎は水中にも及びます。ウキヤガラの開花は夏で、先端にある葉の間から花柄を生じ、濃褐色の小花を穂状に密生させます。花自体は楕円形で目立たちませんが、基部に数個の苞葉が凛と広がり、それなりの季節感があります。



フイリダンチクは、地中海地方原産のイネ科の大型多年草です。竹のように太い茎をまっすぐに伸ばし、草丈は2〜4mにも達します。最大の特徴である「美しい斑入り」が入った大きな葉が観賞用として人気で、別名「セイヨウダンチク」「フイリセイヨウダンチク」とも呼ばれます。緑色の葉に白や黄白色の斑が入るため、遠目には巨大なススキや美しいカラーリーフとして目立ちます。竹に似ていますがタケ類ではなく、イネ科特有の茎には節があります。夏の終わりから秋にかけて、白紫色の羽毛のような花穂をつけます。非常に生育旺盛で、日当たりの良い場所を好みます。湿潤な環境を好むため、水辺の植え込みや鉢植えの場合は水切れに注意が必要です。寒さにはやや弱いため、冬場に株が凍結しないよう管理します。日本では庭園や公園の修景として利用されるほか、切り花や切り葉、クラリネットなどの木管楽器のリードの素材としても知られています。