温泉三昧34

  

 

中部山岳国立公園・上高地の入り口、釜トンネルと沢渡との中間あたりに位置する坂巻温泉旅館は、梓川渓谷沿いに佇む一軒宿です。上高地が国の名勝・天然記念物に指定された1928年坂巻温泉は開業しました。その後、上高地一帯が中部山岳国立公園に指定され、上高地に通じるバス路線も整備されていき、本格的な観光地へと歩み出していく頃と時期を同じくして坂巻温泉旅館も歩んできました。日本有数の景勝を誇る上高地の入口、梓川の渓谷沿いに立つ「坂巻温泉旅館」が1軒のみの秘湯です。男女別の内湯のほか、緑豊かな渓谷美を眺めながら入浴できる野趣あふれる露天風呂もあります。「子宝の湯」としても昔から有名です。

 

武田信玄によって開拓された大樋銀山から自然湧出した乳白色の湯は、信玄が開拓当時からその疲れを癒したとも言われるゆかりの湯で、その湯元は今もなお訪れる人を癒し続けています。乗鞍岳の麓、乗鞍高原温泉スキー場の周辺に広がるのが乗鞍高原温泉は、周りに白樺やカラマツの林が広がりアルペンムード満点の温泉地です。源泉は10kmほど離れた乗鞍岳の山中から引き湯しています。酸性で白濁した湯は秀逸です。休暇村乗鞍高原が運営する天峰の湯は、平成15年12月に地下をボーリングしてオープンした温泉で炭酸水素塩の別の源泉を使っています。

 

白骨温泉はいつごろ湧出し、だれが開湯としたのか文献は残ってはおりません。本格的な湯宿が建ち並びはじめたのは、江戸の元禄時代で、連泊しながら病気やケガを治そうと湯治客が訪れました。元来、歓楽のためにつくられた温泉地ではなく、霊泉あらたかな温泉地であり、秘湯として深い山々に守られてきました。病気やケガを治したい一心で訪れる方々ばかりで、「3日入れば、3年風邪をひかない」という白骨温泉の言葉からは、当時の客の本心が聞えてくるような気がします。北アルプス乗鞍岳と上高地の間、標高1400mに位置する白骨温泉「白船グランド・ホテル」の自慢は山の高台を活かした展望露天風呂で、ここからの見晴らしは白骨温泉随一です。源泉掛け流しの白濁湯は日によって色合いが変わります。

 

長野県のほぼ中央に位置する信州・松本市。市内の西側に広がる日本の名勝で、北アルプスの峰々と霊峰・乗鞍岳、その乗鞍岳の東側山腹に「白骨温泉」は湧きでています。深い樹林と湯川渓谷に囲まれた野趣あふれる温泉地です。喧騒の歓楽街を逃れて、季節のうつろいを愛で、大自然の恵みを一心に享受したいと願う、多くの湯治客に愛されてまいりました。河原へ降りたところにある公共野天風呂では、せせらぎの音を聴きながら、森林浴にもなります。白骨温泉は、白濁した湯・秘湯を連想させる名称・周囲の山の自然・上高地に近いことで、信州でも一、二の人気を競う温泉です。日帰り入浴施設に行列ができる時もあるほどです。

 

白骨温泉といえば中里介山の名作「大菩薩峠」に登場する名湯です。昔は湯治場で売れ、今は上高地、乗鞍、穂高、高山への拠点として利用客の多い温泉です。白骨温泉街から少し離れたところにある一軒宿で、山々の向こうに乗鞍岳などが望め、手つかずの大自然の中で周りを白樺林に囲まれた立地に建っています。内湯や貸切露天風呂は、古来より「三日入れば三年風邪をひかない」と言い伝えられる効能高き白骨の名湯で、源泉掛け流しとなっています。小梨の湯笹屋には、男女別の内湯と貸切に出来る露天風呂があります。内湯は、窓が全開に開き半露天風呂状態です。笹屋は白樺林に囲まれており、内湯の窓から外を眺められるので開放感抜群です。暖かい時期は窓を開放しているので涼しい外気の風を感じながらのんびりと浸かることが出来ます。四角い湯船は析出物で真っ白になり淵は波打つような析出物がコッテリ!これは温泉成分が長い時間をかけて堆積したものです。まるで美術作品のようなこの湯船に感動してしまいます。笹屋は貸切露天風呂だけでもいいが、なんといっても内湯が最高です。源泉投入量はそこそこで熱交換はしていますが、とても気に入った湯です。

 

白骨温泉一帯に湧き出す10数箇所の源泉は、それぞれ微妙に異なる湯の質や色や香りの多彩さが白骨温泉の自慢です。質に由来する「湯号」がついています。湯の質、環境によって特徴をあらわす湯号で表現する温泉地は日本でもたいへん貴重です。白骨温泉のお湯はお肌にやさしい弱酸性(中性)です。ふつう、乳白色の温泉は強酸性のため、ぴりぴりチクチクとお肌に強い刺激があることが多いのですが、白骨温泉のお湯はマイルドです。内湯は、白濁した硫黄泉の大きな浴槽です。新宅旅館のお風呂はすべて源泉掛け流しで湯口からでている温泉は全て飲泉できます。白骨の湯と言えば白濁の湯ですが、地下から湧き出した時は無色透明で、温泉中に溶け込んでいた炭酸ガスが発泡して温泉中のカルシウムと反応し、炭酸カルシウムという鉱物が形成され温泉が乳白色に濁るのだそうです。湯温は湯量の調整でされています。露天風呂は、半分外のような通路を通って向かいます。石段を少し上がって、もう少し行くと露天風呂の脱衣所があります。露天なので湯温が高めになるように調整されているのでしょうが、少々熱かったです。それでもこの露天は極楽気分です。沢山の温泉を巡りましたが、ここはベスト3に入ります。

 

美ヶ原温泉は松本市の西側、美ヶ原高原の入り口にある温泉地です。昔は白糸の湯と呼ばれていましたが、昭和30年代から美ヶ原温泉と呼ばれるようになりました。以前にあった共同浴場「白糸の湯」が老朽化して取り壊され、源泉の権利を持つ人たちが出資し、あらたに建設されたふれあい山辺館の1階に新しい白糸の湯が平成15年7月にオープンしました。「山辺」の文字も、江戸時代に松本城主の堀田氏が温泉保養のために山辺茶屋を建て、これが明治になって山辺温泉と呼ばれた時期があり、ここから由来しています。新しい白糸の湯の外観は、漆喰塗の白壁と褐色の腰板、それに信州瓦葺きの趣きある蔵造りになっています。風呂は二つに仕切られた内湯と小さいながら露天風呂もあります。円盤状の湯口からお湯が流し込まれ浴槽のふちからゆっくり溢れている。良く見ると循環用の吸入口があるので一部循環しているようです。お湯は透明、無味無臭、ややぬるめです。露天風呂は、、周りが高い塀なので残念ながら景観は期待できません。ぬるめのお湯なので長湯ができます。

 

松本市入山辺の扉温泉・「桧の湯」が信州らしさを充分味わえる絶好のお薦め入浴施設です。場所は、松本市内~美ヶ原方面の県道67号線を進み途中にある山辺ワイナリーを通過、そこから25分ほど薄川上流を登った位置にあります。四季折々の風情ある景色を眺めつつ、岩組みの露天風呂は最高です。内湯は、10人サイズのタイル張り石枠内湯があり、無色透明の源泉かけ流しにされています。肌がスベスベする浴感です。口に含むと、無味で浴室内はほのかに硫黄の香りが漂います。源泉掛け流しで加温・加水循環一切なしの100%天然温泉。源泉の温度が低いので、ぬる湯を好む方にとっては最高の温度です。浴槽に身を沈めると微白濁透明の滑らかな感触のお湯が肌にまとわり付いて来ます。漂う硫化水素臭と相まってなかなか良い気分です。露天風呂は、8人サイズの岩風呂があり、石造りの立派な感じで広さも十分にあります。但し、湯温は内湯の温度より更に下がるので長湯なんて無理です。

 

奈川温泉は、上高地乗鞍スーパー林道の基点にある山のいで湯です。 乗鞍岳、上高地と木曽路、伊那路を結ぶ旅行の泊りにはうってつけの温泉です。 宿はこじんまりした木造の建物で、大女将と娘夫婦が頑張っていいます。ここからは、名作野麦峠の舞台になった野麦峠も近いですが、乗鞍高原の散策も便利な位置です。 シラカバの一の瀬から歩いての滝や沼めぐりも楽しめます。「富喜の湯」は、北アルプス南端の1000m以上の山々に囲まれ、ひっそりと佇んでいる静かな山の宿です。内湯の湯船は10人以上が浸かることのできるタイル張りのものです。湯は無色透明で透き通っているクリアな感じです。ツルツルした肌あたりの柔らかい、滑らかな湯で浴後のさっぱり感がいいです。露天風呂は、屋根がかかった半露天風呂といったもので、8人ほどが浸かることのできる石造りの湯船があります。ちょっと赤みを帯びた湯があふれています。ぬるめの湯に浸かると、湯船の底から赤い湯の花が浮かんできました。目の前には山々を望むことができとても開放的です。手付かずの自然に囲まれ四季折々の表情を楽しめます。

 

姫川に沿って走る国道148号沿いに99年「道の駅」が誕生し、「深山(みやま)の湯」はその付帯施設としてオープンしました。道の駅にあるだけに、ドライブ途中に気軽に立ち寄れるのが魅力で、大勢の人でにぎわいます。こちらの源泉は北小谷温泉と風吹荘源泉の混合泉で、源泉掛け流しで楽しめます。茶褐色に濁り、温泉らしい温泉が楽しめます。露天風呂もあって最高に気持ち良かったです。大浴場には熱湯・ぬる湯・水風呂があります。

 

国道148号線から西の山側に上ったところに、一軒宿の「風吹荘」があります、大糸線の北小谷駅からも徒歩10分のいいロケーションで、姫川や大糸線が見下ろせます。以前は小谷村営でしたが、赤字のため地元の人たちが運営していて、地元の方たちで賑わっています。山小屋風の建物の中に小さな内湯があり、熱めの温泉がかけ流しされています。ほぼ透明のお湯ですが、湯船の周りなどには赤茶けた湯花が覆っており入浴していると全身に気泡が付くほど炭酸の発泡が多く新鮮で、良く温まりスベスベ感もあります。内湯の窓越しには山里の風景を眺めることができるが露天風呂が無いのは非常に残念です。

 

北アルプスを望む小谷村の土方渓谷にある秘湯のひなびた一軒宿。奉納と書いて「ぶのう」と読みます。民宿的な宿であり、周りは見渡す限り山、また山の別天地でです。遠く白馬連峰を一望する土谷渓谷の山あい(小谷村奉納地区の高台に建つ一軒宿)にある奉納温泉は、子宝の湯として親しまれている山奥の秘湯です。男女一つずつの内湯があります。原泉の温度が低いため、加温されていますが、泉質は落ちることなく、肌に優しい湯、子宝の湯として親しまれています。飲泉もでき、胃腸病などに効果があるとされています。源泉水を購入して持ち帰ることも可能です。

 

山田旅館は江戸時代建築の本館を始め木造建築6棟が文化庁の登録有形文化財になっています。江戸、明治、大正、平成とそれぞれの時代に建築された建物が軒を連ね、昔ながらの湯治場の風情を大切に残しています。元湯と新湯の2本の自家源泉があり、大切に管理、提供しています。何と言っても温泉はすぐ裏手から適温で湧き出るので、加水や加温する事なく、そのままの状態で浴槽に掛け流しされています。良質で効能豊かで昔から湯治療養に親しまれてきました。まさに、鮮度、湯量、効能と奇跡的に恵まれた本物の温泉です。現代社会においては、決して便利な施設とはいきませんが、歴史を積み重ねた風情と、厳しくもすばらしい自然環境に溶け込んだ貴重な所です。日本秘湯を守る会の宿・山田旅館は江戸中期創業、現館主で21代目の老舗旅館です。江戸時代末期に建てられた本館を含む7棟が国の登録有形文化財に指定されています。因みに木造3階建ての新館と呼ばれる建物でさえ大正3年築の古さです。

 

下里瀬温泉の「サンテインおたり」は、「塩の道」国道148号沿い、小谷温泉・雨飾山に行く手前の左側にある村営の入浴施設です。栂池自然園や冬は栂池・白馬コルチナなどのスキー場に近いロケーションにあります。名湯、下里瀬温泉は、北アメリカプレートとユーラシアプレートがぶつかるフォッサ・マグナにおいて、悠久の時を経て、有効成分がお湯に溶け込んだ神秘の温泉です。浴場には通常の湯船のほか、ジェットバス、寝湯、サウナなどがあり、広々とした浴場で温泉の湯が楽しめます。敷地内の源泉から引かれた湯は、源泉温度が低いため加温がされていますが、切り傷、火傷、慢性皮膚病などへの効果が医師からも認められており、美肌の湯としてリピーターの支持を集めています。

 

栂池高原旅館街入り口にある日帰り温泉です。栂池ゴンドラリフトの栂池高原駅に隣接しています。源泉は1602mの地下から毎分140ℓの豊富な湯量です。冬は抜群の雪質で、多くのウィンタースポーツ愛好家が集う白馬・栂池高原は、古い街並みの風情がそこかしこにあふれる町です。中心に佇む温泉『元湯栂ノ森』は、日々たくさんの人たちで賑わいます。湯は無味無臭で肌ざわりもやさしい単純温泉で、露天風呂や打たせ湯など充実した風呂で良質の湯を楽しめます。薄緑色のお湯が内湯にも露天風呂にも満ちています。単純温泉という分析ですが、鉄分を含んでおり、それが色に影響しているのでしょう。こんな単純温泉もあるのですね。

 

天神の湯は、晴れた日には北は栂池高原から南は五竜岳まで北アルプス後立山連峰のダイナミックな山々がずらりと並ぶ姿は正に壮観です。抜群の開放感を味わえ、特に温泉露天風呂からの景色は3000M級の山並みを一望し、来る人を魅了しています。季節と時間ごとにその景色は刻々と変わり、飽くことがありません。白馬姫川温泉は、白馬駅や国道148号の東側の高台にある白馬ハイランドホテルの温泉です。ちょうどよい温度の泉温に加えてミネラル分も多い良質のお湯です。天神の湯と名付けられた浴場は、高台にあるため露天風呂からアルプスを眺望できる事が最大の売りです。展望露天としては申し分のない眺望があります。露天の造りも凝ってはいないですが悪くはありません。但しお湯は「白馬姫川温泉」といって白馬村の北城地区からのタンクローリーによる運びです。

 

国道148号線沿いあるグリーンバレーガーデンの中央にある「ガーデンの湯」は、大展望風呂の窓からは北アルプス連峰が広がり、その眺望はいうまでもなく素晴しいです。また、ジャグジー付きの露天風呂やサウナなどを完備しています。「白馬塩の道温泉」特有の褐色に輝くお湯は、特に塩分が多く含まれているので体が芯から温まります。2500万年もの間フォッサ・マグナに閉じ込められていた太古の海水が温泉となった塩分の多いお湯です。色は褐色で、湯上がりはお肌ツルツルになります。お風呂は2階にあります。2階はガラス張りになっており景色を一望できます。館内2階のロビーにはイスやマッサージ機があり、広い休憩スペースです。湯上りの待ち合わせに飲み物を飲みながらくつろぐ事もできます。

 

白馬八方尾根は日本有数の蛇紋岩地帯です。白馬八方温泉もこの蛇紋岩地層より湧出しています。蛇紋岩は地下深部のマントルを構成する岩石のひとつと考えられています。白馬八方温泉の特徴である高アルカリは、この蛇紋岩が地下深部のプレート運動によって上昇する過程で、高圧・高温下で凝縮され地下水との化学反応を経ることによりPH11を超える世界的にも稀な高アルカリ温泉の造成につながっていると考えられます。内湯は、肌触り滑らかな温泉で大浴場の浴槽に高アルカリの湯が注がれ、美肌の湯として名高い白馬八方温泉です。北アルプスが一望できる露天風呂もあり、四季を通して趣の変わる北アルプスを眺めながら旅の疲れを癒せます。

 

十郎の湯は純和風の建物。規模はかなり大きい。十郎という名は、白馬飯森に陣を張った、「飯森十郎盛春」にちなんだ名前がつけられていて、館内も昔の「館」風の格調高い内装になっています。白馬五竜スキー場の入り口近くにある温泉施設で、日帰り入浴用ですが、個室で休憩ができ、冬の週末はスキー客向けに仮眠もできるようになっています。五右衛門風呂のような湯船もあり、田舎の純和風の雰囲気が味わえます。温泉は,新設系ならではの塩素臭もするお湯で、若干のつるつる感もありますが,個性ある白馬の湯の中で,それほど特徴的なお湯ではありません。茶色い析出物が湯船にあっていい味を出していますが,その成分は感じることは出来ません。露天風呂は,一面が空いているだけでほぼ空は見えません。

 

奥裾花温泉は、水芭蕉で有名な奥裾花自然園の近く、長野市と白馬を結ぶ国道406号沿いの山あいにある鉱泉です。古くからの歴史を持つ1軒宿の「鬼無里の湯」は、国民宿舎だった建物を2003年に国の補助金でリニューアルした公営の宿泊・体験交流施設で、日帰り入浴も可能です。外観は公共温泉にありがちな立派なもので、日帰り入浴のほかに宿泊もできます。また、敷地の隣にはログハウスのコテージもあります。浴室だけは以前の施設のものを改築し、再利用しているようで、渡り廊下でつながっています。お湯は冷鉱泉を沸かしたもので、無色透明でほとんど臭いもなく肌触りがよいです。循環していますが、お湯はきれいです。施設が新しくなっても、風呂は湧出量に見合った大きさでよかったです。

 

裾花峡温泉「湯元うるおい館」は、長野県庁の西の裏の裾花川に沿いの通りを北に、県庁から徒歩10分の距離にあります。長野市の中心地に近く、露天風呂など充実した施設を持つ掛け流しの温泉として、平成14年にオープンして以来、とても人気があります。この温泉は、褐色の裾花峡温泉の他、内湯の一部に、別の場所から取水した無色硫黄臭の保玉湯乃花温泉の源泉も用いています。2本の源泉を有し、これを使い分けて大きな内湯と露天風呂2組や2ヶ所の貸切風呂などの全てを掛け流しにしています。硫黄分のせいでしょうか茶色の濁り湯がさらに風呂の雰囲気を高めています。雰囲気が異なる内湯は大小に仕切られていて、温度差も異なるので、自分の好みに合った風呂を選んで入浴出来ます。2ヶ所の露天風呂は22mと18m、とても長く広くて、50人が一度に入れる大きさです。垣根で仕切られてるのは残念だが、立つと裾花峡の白い崖が見えます。

 

斑尾高原温泉「まだらおの湯」は、斑尾高原の中腹に平成15年に新しくオープンした温泉です。露天風呂や横に長い内風呂から、美しいシラカバの木を見ながらくつろげます。地下600mより湧き出る、効能の多い泉質です。標高1000mの高地にあり、またフィトンチッドいっぱいの森林の豊かさで"温泉"と"トレッキング"を楽しみながらの天地的な心身のリフレッシュの場としてたいへん有効です。まだらおの湯は、内湯に露天風呂、サウナも完備していますが、欲をいえば、露呈風呂が小さいのと、立地上仕方がないとは思いますが景色が今一なのが残念です。お湯は無色透明のアルカリ性単純温泉!お肌がつるつるになります。高アルカリ性の湯は、肌触りが柔らかく、刺激が少ないのが特徴で肌がすべすべする感触があります。

 

いいやま湯滝温泉は、飯山ICから北東へ、栄村に至る国道117号を走ると千曲川の対岸にある温泉施設です。JR飯山線の上境駅からは歩いてすぐ行けます。平成4年に開設された施設は、千曲川のほとりにある素朴な温泉です。湯量が豊富なため、温泉加温には環境に優しいヒートポンプを採用しています。川のせせらぎを聴きながら、爽やかな北信州の空気の中で心地よく入浴することができます。また、広い露天風呂と内風呂から、眼下を蛇行しながら流れる千曲川が見えます。浴室は内湯が10人ほど入れる浴槽があります。長方形の浴槽の真ん中に仕切りがあり、寄りかかれるようになっているので、多客時に大人数入れる仕組みになっています。お湯は無色透明で、やや海藻のような香りもあります。基本的に循環湯のようです。露天風呂は岩造りの10人ほど入れる浴槽です。千曲川沿いにあり、立ち上がると川の流れが見えますが、湯船に浸かっているときは何も見えないのがもったいないです。

 

野沢温泉村が「湯山村」として歴史に現れてくるのは、鎌倉時代中期の文永9年(1272)が最初であり、江戸時代初期にはすでに24軒もの宿屋があったといわれています。野沢温泉ホテルは、温泉街の中心 大湯どおりにも程近く、13ヶ所の外湯巡りや散策にも便利です。自慢の天然温泉は、効能豊かなナトリウム-硫酸塩泉で、湧き出たときは無色透明ですが、季節や時間によって瑠璃色から乳白色へと色が変わる神秘的な特徴をもっています。寝湯を備えた大浴場と3つの露天風呂、すべて鮮度のいい源泉かけ流しです。美肌やアンチエージング効果が高く、肌をしっとりと優しく包み込んでくれる心地のいい湯浴みを堪能できます2つの露天風呂『瑠璃の湯』『檜の湯』は、時間帯で男女入れ替え制です。「赤田の湯」は貸切の露天風呂になっています。

 

野沢温泉には外湯(共同浴場)が13箇所あり、全てが「源泉かけ流し」温泉です。そして、なんと賽銭だけで入浴が可能です。行政から独立した湯仲間である「地縁団体法人 野沢組(惣代)」によって管理されています。大湯は野沢温泉のシンボル的存在の共同浴場で、特徴的な湯屋造りの佇まいは一際情緒が漂いです。甲信越を代表するにふさわしい雰囲気を醸し出しています。温泉街の中心に建ち、多くの人が行き交うため、他の外湯に比べても利用者は多いです。中はそれほど広いわけではありません。男女別に仕切られていて、入り口は別々ですが天井部分は男女がつながっています。内部は縦に細長く、入り口部分も狭め。湯船は熱湯とぬる湯の2つに仕切られています。浴槽は木製で、野沢の外湯で浴槽が木づくりなのは、ここと中尾の湯だけです。お湯はさらっとしていますが温度はかなり熱め、ぬる湯の方でも45度近くあるのかもしれません。水でうめないととてもじゃないけど入れないって感じでした。町の中心だけあって、けっこう混み合うことが多です。

 

小布施温泉「あけび」の湯は、長野県の北信濃エリアに位置する温泉宿です。葛飾北斎や小林一茶が訪れた町として知られており、周辺の観光スポットには北斎館や北斎の晩年の大作「八方睨み鳳凰図」が見られる岩松院が有名です。そんな小布施は温泉も有名で、「あけび」の湯では、気温や湿度によって色が変わる温泉に入れます。館内には大浴場、露天風呂があり、日によって無色透明だったり、緑色や白濁色の場合もあります。内風呂はちょっと熱めです。源泉温度が低いので加温沸かしています。入浴時のお湯は真っ白でした。露天風呂は内湯から繋がっていますが、出口が判り難いです。露天風呂のお湯も嬉しくなるくらい真っ白でした。空が青いので湯の白さが映えます。北信五岳と小布施の町を見下ろすように露天風呂が作られているので、見晴らしは最高です。内風呂に比べるとぬるめなので、のんびり入浴できます。内風呂は循環が入っていますが、露天風呂は掛け流しでした。

 

おぶせ温泉は、観光地として有名な小布施の東側にある雁田山山麓の南端にあります。日帰り入浴施設は「穴観音の湯」と「あけびの湯」の2軒あり、断崖にへばりつくように並んでいます。どちらも、高台にあるため、小布施の町と黒姫山などの北信五岳の素晴らしい眺めを見ながらお湯につかれます。駐車場からエレベーターで登るようになっています。内湯からは北信五岳を一望でき、しかも2方向がガラス窓になっているため、室内はとっても明るく開放的です。内湯なのにこれだけ壮大な眺望が楽しめるお風呂は珍しいです。浴槽は10人以上同時にゆったり入れそうなサイズがあり、仏像が載った3つの吐出口からお湯が勢い良く供給されています。お湯は緑色を帯びた乳白色に強く濁っていて、硫黄泉ならではの卵黄臭があります。露天風呂は無色透明で、硫黄の匂いは薄めでした。この温泉で純粋に源泉掛け流しなのは露天風呂の方だけです。内湯の方は循環ろ過しています。

 

信州須坂は、ゆるやかに続く坂道や、重厚な土蔵が多い蔵の町です。その須坂市郊外に静かな自然に包まれた須坂温泉古城荘があります。須坂温泉は毎分157リットルの湧出量があり、上杉謙信も傷を癒やしたという名湯です。古城荘には大浴場「音羽の湯」と中浴場「観音の湯」があります。大浴場には内湯と露天風呂、ミストサウナがあり、内湯の大浴槽は無色透明、無味無臭の湯が満たされています。露天風呂は、高い塀に囲まれていて全く眺望がありませんが、外気に当たりながら浸かるためには有効です。別口の中浴場は、内湯「観音の湯」と露天風呂「五岳の湯」があります。大浴場と中浴場両方入れて500円というのはお得です。こちらの内湯も源泉は同じなので無色透明、無味無臭です。ただツルスベ感が感じられたのが若干異なります。お湯の鮮度はこの浴槽が一番良さそうです。但し、お湯がとても熱いです。露天風呂は大浴場のものと比べると広いし、岩風呂の風情があります。眺望は立地からして多くを望めないですが、浸かっている状態で視線の先が壁ではなくて空が見えるというのは気持ちがいいものです。

 

千曲市の国道18号沿いにある戸倉上山田温泉は、長野県の温泉の中でも湯量が多く、ほとんどの入浴施設が掛け流しです。合併前は戸倉町と上山田町に分かれていたため「戸倉温泉」「上山田温泉」と区別して呼ばれていました。また、千曲川の東の地区は新戸倉温泉や戸倉川東温泉とも呼ばれます。正当な「湯屋を目指す」というテーマに沿った建物は、一見すると旅館のような佇まいです。館内、浴場とも端整で上品な日本建築が心地いいです。お風呂は露天風呂と内風呂がありそれぞれ違った泉質を利用しています。大浴場の内湯は岩風呂となっていて25~30人は入れる広さです。湯は無色透明、岩の隙間から源泉が投入されてますが浴槽に見合った湯量ではなく湯がなまり気味です。露天風呂は、岩造り浴槽で庭園風の外観です。周りは塀に囲まれているので眺望がないのは仕方ない。湯は白濁り、タマゴ臭があります。他に寝湯、水風呂、サウナもあります。周囲に点在する共同浴場とはガラリと雰囲気が変わって、とても綺麗で立派な温泉施設です。

 

開湯120年を超える戸倉上山田温泉で、創業百余年の老舗旅館「亀屋本店」は、町の共同源泉から引湯する1日400トンもの豊富な湯量が自慢です。二つの大浴場と露天風呂、4つの貸し切り風呂、5つの客室風呂すべてが源泉掛け流しで、温度の異なる9本の源泉をブレンドしているため、冬は熱めに配合するなど工夫を凝らし、加温も加水もしない、効能豊かな温泉がそのまま堪能できるのが贅沢です。「龍宮の湯」は、総御影石造りの内湯と、屋外に岩造りの庭園風露天風呂があります。硫黄の香りがする、とても入り心地の良い湯で、硫黄泉なのに、アルカリ性でちょっとまったりしていて、肌に優しい、というところも高評価ポイントの一つです。庭園風露天風呂も岩作りで、屋根があり東屋風になっているので、雨が降っても大丈夫なようになっています。眺めがないのがちょっと残念ですが、広めであり、ゆったりできます。

 

諏訪湖のほとりに佇む現代数寄屋造り12階建ての和風宿です。浜の湯は、上諏訪駅から徒歩5分の市街地にあります。眼下に広がる湖、遠くに望む槍ヶ岳や穂高岳など、信州の雄大な自然の眺めに旅情を感じます。24時間入浴可能の湯量豊富な温泉では、いつでも湯浴みを満喫できます。内湯は、近年改装されているのかお風呂はとても綺麗です。巨大な湯船の一角を桧風呂にし、底から泡のバイブラにしています。泡が出る所は、エアーホッケーのように抵抗無く滑って動けます。主浴槽の底も、結構滑り易くなっていました。水風呂は、信楽焼の大きな陶器になっていました。内風呂の窓は全開放されると露天風呂と、ひと続きになる大きな窓で内風呂でも露天風呂気分が味わえます。露天風呂は、岩風呂にしてあります。細長い信楽焼の陶器風呂が別に1つ置いてあり、湯出口の下に薬草を詰めた袋を吊るしていました。掃除もゆきとどいています。

 

蔦木宿は、甲州街道43番目の宿場町として、江戸時代に栄えたところです。街道開通から390年を経て、ここ信州の玄関口に、道の駅「信州蔦木宿」として往時の賑わいが甦りました。宿場風の落ち着いた建物と天然温泉「つたの湯」は、旅人の心と体の癒しの場です。大浴場、ジャグジー、露天風呂、サウナがありますが、一番気持ちよかったのは源泉風呂です。お風呂は大きくきれいな内湯、その脇に3~4人ほどの源泉湯があります。源泉湯は黄色くて透明です。臭いは殆どありませんが、微かにカルシウムぽい味のする温泉らしいお湯でした。壁には、譲り合いを促す意味もあると思いますが、「成分が強いので15分程度に」との注意書きがありました。もう一つの内湯は、白湯ですが、ジャグジーと寝湯の設備があります。浴室は、全面ガラスで明るく開放感があります。露天風呂は、石とタイルで組まれた15人はサイズの大きなお風呂で、「源泉露天風呂」と書いてあります。