温泉三昧29

 

 

岩室温泉富士屋は、「岩室富士」と呼ばれる松岳山の麓に佇む施設です。木々が、花が、風が囁く声に耳をかたむけると、そこに癒しがあります。自然と機能性、歴史と斬新!豊かな地だからこそ可能な異質なものたちの調和が、深いリラクゼーションを運んでくれる「癒やし」の空間です。浴室は最上階にあります。富士屋の湯は、岩室温泉唯一の自家源泉で、「上の郷温泉」と命名されています。場所は、姉妹館の「ゆめや」の敷地内で掘削されたそうです。湯は地下1300mからくみ上げています。内湯は、広々としていて、色は、白みがかったグリーン色をしています。ほんのり硫黄の香りがしました、しっとりとした湯で、とても入り心地がよいです。それほど硫黄が強い感じはせず、柔らかい感じのする湯でした。左手側には、丸太で少し区切られていて、温度の違うゾーンがありました。硫黄泉は、温度が違うと色が変わるのが面白いです。露天風呂は屋根付で、緑色ながら少し透明度が増しているのは、温度を高めに設定しているからでしょうか。浴槽および周りは檜作りで、浴槽床は十和田石との事です。露天風呂からは岩室富士と称される松岳山(松ヶ岳)を臨むことができます。

 

日本の日帰り温泉施設としては大変珍しい、3本の源泉に浸れる「だいろ」の湯1号源泉は50畳の大庭園露天風呂に使用し、これぞ温泉と言える硫黄の香り漂う湯は、県下有数の総硫黄量を誇ります。2号源泉は内湯に使用し、3号源泉は露天岩風呂・露天滝湯に使用しており、人間の体液に近い成分の温泉です。内湯は2号源泉で、微白濁の湯が満ちて、掛け流しされています。右隅の浴槽内注湯口で細かな気泡による泡付が楽しめます。柔らかな硫黄泉で、単独でも魅力ある湯だと思います。内湯は他のお風呂に比べるとゆで卵臭が弱く優しい感じです。大庭園露天風呂は、屋根の下にあり、冬季は戸で囲まれますので、露天風呂という表現には難があるかもしれませんが、50畳の広さのある正方形の浴槽は存在感があります。ここは1号源泉が使用されています。淡緑色透明の湯は、硫化水素臭たっぷりで、卵味・塩味・苦みがあり、「だいろ」の湯の主役は、この1号源泉であることを実感します。浴槽の隅の噴湯口からボコボコ湯が噴き出る演出は良いです。温度むらをなくすための撹拌と称する浴槽内注入がありますが、基本は掛け流しです。

 

弥彦温泉にある日帰り温泉施設「弥彦桜井郷温泉 さくらの湯」は、県道2号泉沿い、霊峰弥彦の峰のふもとに湧く弥彦桜井郷の一角に位置しています。のんびりと弥彦の湯を楽しめる人気の日帰り温泉スポットです。浴室は、内湯に、大小22つの浴槽があり、微妙に温度差があり、大きい方が熱いですが、共に掛け流しになっています。ほかに掛け湯、腰掛け湯、ハーブ湯用の小浴槽、水風呂用の壺湯が2つあります。露天風呂には多彩な浴槽があります。軒下の長方形の浴槽のほか、1段下がった場所に、浅め、深めの浴槽、寝湯がなどあります。足裏刺激用の凸凹がある場所や寝転び湯として利用できる場所もあります。そのほか壺湯が3つあります。露天風呂も内湯と同様に掛け流しされており、気持ち良く入浴できます。湯はごくわずかに白濁、軽度の硫化水素臭があり、軽い塩味と卵味がします。黒い湯花が浮遊している事もあります。肌にやさしい柔らかな湯は、弥彦山の麓から引いているとの事です。この源泉が、加熱され、掛け流しで使用されています。

 

柏崎市の高柳「じょんびの村」内にある「楽寿の湯」「じょんびの」とは「ゆったりのんびり芯から心地よい」という意味のお国言葉です。黒姫山中腹から湧き出る温泉は、茶褐色の温泉で、お肌がスベスベになると評判の天然温泉です。浴室は天井が高く木造が主体なのでとても気持ちが良いです。内湯は桧の縁の10数人サイズの石造り浴槽で、浴槽内の一部エリアはジャグジーゾーンとなっていています。湯口は木箱で囲われていて、そこから定期的に冷たくもない暖かくもない源泉と推測できるものが浴槽に投入されています。湯量が十分でないのか出たり止まったりを繰り返すシステムです。湯はウーロン茶色透明で、ヨード臭、鼻に抜けるツンとする香りがあります。湯使いは循環・加温・加水・消毒の全てありです。露天風呂は、屋根付きの半露天風呂といった感じの造りで、雨雪でも大丈夫です。浴槽は横長で8人サイズの造りで、お湯は内湯同様でウーロン茶色透明なものです。湯口も同様に出たり止まったりを繰り返しています。源泉を口に含んでみたら、弱い重曹甘味がしました。

 

新潟県の海沿いのほぼ真中に位置する柏崎市は、新鮮な海の幸を水揚げする柏崎港、山間部ののんびりとした田園風景、また弥生時代の集落遺跡から戦国時代の城跡まで先人たちの足跡が多く残されているなど、豊かな自然と 歴史に彩られています。 鯨波松島温泉は鯨波海岸に程近い場所に湧く平成3年に湧き出た新しい温泉で、温泉は最上階にある大浴場が自慢です。夏場は日本海に沈む夕日を間近で見ることができます。鯨波海水浴場は日本の渚百選に入選したとても風光明媚な海岸です。内風呂のみで、露天風呂はありません。窓に沿って細長い浴槽があります。奥の湯口からはドバドバ源泉が投入され泡立っています。投入量に見合うほどではありませんが、湯船の縁からサワワとオーバーフローしています。お湯は淡い黄色で、わずかに白濁し、無臭で海水っぽい塩味がします。ややつるつるする感があり結構なお湯です。浴場は6階にあるため、眺望はかなり良いです。夏にはお風呂から正面の水平線に夕日が沈むのを見ることができるようです。晴れた日は佐渡島まで望めるらしいですが、この日は曇り空で見えませんでした。自家源泉なので湯量は豊富で加水する事なく温泉をそのまま入れております。そのため入浴すると、肌がすべすべになるとかいつまでもホッカホカします。

 

地元温泉組合からの要望を受け、新潟県から助成金を得て、総額1億円を投じて温泉を掘削し成功したことから1996年4月から「ソルトスパ潮風」の名称で日帰り施設を始めました。潮風公園の近くにあり、大浴場や露天風呂からは佐渡島や日本海が一望できます。圧注浴や寝湯、箱蒸し、塩サウナなど、温泉を利用した多彩な風呂がある。温泉は2階にあり、内湯は丸い浴槽のジャグジー風呂、泡風呂、全身浴の3タイプの浴槽に塩サウナと水風呂の他に露天風呂があります。浴場は「潮の湯」と「風の湯」があり、日によって男女入れ替わります。湯はオリーブオイルのような暗緑色半透明で、ヨード臭のようなツンとくる臭いがします。塩苦味は潮水のようで、肌触りはギシギシべたべたと張り付く感じです。露天風呂は、岩組の湯船に、こちらもオリーブオイルのような湯が満たされています。湯口からガンガン投入されています。吹き抜ける潮風が小気味よく、頭寒足熱は、じっくり入るなら露天風呂のほうです。

 

国道352号線沿いの海岸線にある日帰り温泉施設です。周辺施設には大里雪割草の里で、春は新潟県の草花に指定されている雪割草を鑑賞することができます。温泉は、大広間を挟んで左右に浴室があり、共に大浴槽があります。右側の浴室のみ露天風呂があります。浴室窓からは海が見えますが、風光明媚な場所ではなく、テトラポットの並ぶ海岸なので、絶景というわけではありません。露天風呂は外に出て階段を少し下りた所にあります。塀で囲まれており、開放感は乏しく、景色は見えません。湯は、淡黄色透明で、微薬臭と薄い塩味・微薬味があり、ツルスベ感があります。露天風呂の湯は内湯より濃厚で、黄色調がより強く、塩味・ツルスベ感も強く、トロリとした浴感があります。浴槽上の給湯口からは間歇的に非加熱源泉が投入されています。加熱された源泉は浴槽底から投入されています。内湯は槽内吸引があり、完全に循環されています。露天風呂はオーバーフローされて掛け流されていました。明らかに露天風呂の方が高濃度であり鮮度も高い印象です。

 

新潟県上越市に合併したばかりの、旧・名立町の海岸から、名立川沿いに山手へ9キロほど入ったところに花立温泉「ろばた館」があります。この施設は平成7年4月オープンしました。施設は温泉以外にも、「ふれあい」を目的としたふれあいホール、生きがい創造室、研修室、会議室などがあります。豊かな自然に囲まれた静かなたたずまいと、懐かしい「ろばた」が自慢の温泉施設です。地味な温泉ですが、浴室内は明るく清潔で、窓の外は日本庭園が広がります。「ふれあいホール」となづけられた休憩ができる大広間には20人ほどで利用できる大いろりがあり、趣があります。浴室は内湯のみで露天風呂はありません。浴槽からは、ミニ庭園風に造られた庭が見えます。こぢんまりとはしていますが、ゆったりとした時間を過ごすにはもってこいのところです。

 

開放感あふれる本格的な野天風呂や、寝転んでお湯を楽しむ転寝湯座敷、そして名物の「七福の壷湯」など、バラエティー豊かなお風呂が楽しめます。「天然温泉上越の湯」は、北陸道上越インター南の大型ショッピングゾーンである上越ウイングマーケット内のカウボーイの一角を改装して作られた大型温泉施設です。北海道資本のカウボーイの子会社であるグルメボーイの経営で、2004年10月18日にオープンしました。浴室には、掛け湯、長方形の大浴槽のほか、円形のジャグジー、寝湯、水風呂、露天風呂、露天の座湯、低温備長炭サウナ、高温サウナ、ブラックシリカ岩盤浴、さらに垢(あか)すりコーナー等があり、設備的には充実していました。温泉としましては、源泉名は上越の湯で、泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、源泉温度は25.3℃、ガス性除く成分総計は1330mg/kgでした。加熱循環でしたが、淡黄緑色透明、微薬味・微薬臭がある湯は、若干のツルスベ感があり、肌に優しい柔らかな湯でした。

 

門前の湯は、温泉を活用した福祉のまちづくりを目指す「くびき野温泉開発」が2004年に掘削した温泉を使って営業を始めました。地下1500mから湧き出す40度ほどの温泉を体が良く温まるように少し加熱して使用しています。浴室は内湯と露天風呂があります。浴室には、掛け湯と細長い大浴槽があり、内湯は10数人サイズの横長の浴槽があります。手前がやや深めで、段差のあるところに腰掛けると丁度良い深さになってます。露天風呂は1人サイズの丸い釜風呂があります。露天の釜風呂は、2~3人がやっとの小さなものです。お湯は透明な薄い黄色で、軽くナトリウム泉の香りがあります。階段を上った先には低温塩サウナ、高温サウナ、水風呂がありますが、ここは別料金です。

 

海水浴はもちろん、地引網体験(冬期休止)を楽しむ事ができる日本海沿いの鵜の浜温泉街に建つホテルです。観光にも便利ですが、効能あらたかな天然温泉を使った多彩なお風呂も魅力的です。泉質は含鉄泉で弱塩化物泉の温泉です。体の真から暖められ疲れが抜けていきます。最上階にある露天風呂は、日本海展望ジャグジーがあります。目の前に日本海が広がりずいぶんと眺めも良く、外の空気の冷たさとお湯の温かさが、なんとも言えない気持ちの良さです。日帰り入浴ができるのは男女別の内湯と露天風呂です。内湯は循環ですが露天風呂は加温掛け流しの五右衛門風呂と源泉温度27.4℃の冷泉風呂があり、黄色濁り、少アブラ臭のする強食塩泉を楽しむことが出来ます。五右衛門風呂はすのこの下に熱い湯を通したパイプを引いて加温しているそうです。源泉を利用した冷泉風呂は、熱い温泉と冷泉の交互入浴は、体がすっきりして気持ち良いです。思いがけず鵜の浜温泉の源泉を楽しめました。「五右衛門風呂」という源泉は、お湯が茶色で塩味です。湯垢(ゆあか)と呼ばれて湯船中でゆらぎ、沈みし薄茶色大・小の浮遊物より生じる固遊物は有効成分がたっぷり含まれた湯花です。

 

見渡す限り日本海の水平線を一望できるオーシャンビュー、日本海に面した最高のロケーションですので、風景をさえぎるものは何もありません。水平線の彼方を赤く染めながら沈んでゆく夕陽はまさに絶景。自慢の鵜の浜温泉のあたたかさは心を和ませ、日頃の疲れを癒してくれます。浴室は、大浴槽と小浴槽があって、澄んだ黄色の湯が満たされています。化石海水系のお湯といった色ですが、油臭が感じられず、ほぼ無臭でした。湯使いが循環式のうえ加水、加温、殺菌剤添加ありなので、多少薄まっている感じです。それでも塩素臭はほとんどないので、浸かっていて嫌な感じはしませんでした。大浴槽の湯がやや熱めなのに対し、小浴槽は少しぬるくなっています。内湯の湯が少し熱く感じ、浴室内も蒸していた。露天風呂は、小さな岩風呂で、塀に囲まれており景色は見えません。海が近いのに全く見えないのは少し残念です露天風呂の湯は、内湯より少し黄色が濃く、赤褐色の湯の花が大量に沈殿していました。湯口から投入されている湯が、どうやら源泉のようです。

 

長者温泉ゆとり館は、日本海に沿った国道8号から谷筋を約3キロさかのぼった山あいにたたずむ糸魚川市木浦の市営温泉施設です。海から結構近そうなわりには、もの凄い山の中の集落にあります。1995年に過疎化の進む中、新たな地域の資源として建設されました。地域の歴史と伝統を次世代に伝えるとともに、交流人口を増やし、移住の窓口にもなる「地域残し」に取り組んでいます。この宿は、中尾集落の元気の良い”かあちゃ”(お母さんの意)が皆様をあたたかく迎えてくれるリーズナブルな宿です。温泉は、長者峰の麓から湧出する皮膚病に効果抜群の鉱泉・メタケイ酸泉を引いています。

 

権現荘は糸魚川市柵口地区の閉校した小学校舎を利用し1988年にオープンしました。隣接する市営入浴施設「柵口温泉センター」は、権現岳の麓から湧き出る天然温泉を使用しています。柵口温泉センターは市民の健康増進・地域住民の福祉向上施設という位置づけで、公共的性格をもった施設としてつくられたものです。湯量豊富な大浴場と露天風呂を用意されていて、山間の風景と川のせせらぎを楽しみながら入浴できます。大自然の中、四季の移り変わりの美しさ、鳥のさえずり、清流の心地よさをお楽しむ事が出来ます。

 

笹倉温泉を知っている人は少ないと思います。妙高戸隠連山国立公園の一番北に位置し、活火山「焼山」を背に笹倉温泉があります。温泉はかなり古くから湧いていましたが、一般に解放したのは近年のことです。それだけに新鮮さを持つ温泉です。妙高山系の北側、焼山、火打山、烏帽子岳など1000m級の山に囲まれた環境は抜群です。人家は一軒も無く、街道のどん詰まり、高原状の見はらしのきく高台にある一軒宿です。秘湯と言うには少しモダンな建物かも知れませんが、静かな田舎の一軒宿というのと、重炭酸ナトリウム泉が人気です。すべすべする露天風呂の気分がすばらしい。温泉は龍雲、千寿、薬師の3つの源泉から湧き出ており、美人の湯として名高いです。肌によく、あかちゃんの柔らかなお肌にもぴったりです。

 

糸魚川と言えばユネスコ世界ジオパークに認定された「糸魚川ジオパーク」です。市内には24のジオサイトがあり、その内の一つに「焼山ジオサイト」があります。焼山温泉「清風館」は「焼山ジオサイト」内にある温泉の一つです。焼山温泉「清風館」は堰堤の工事中に温泉が発見され1982年に開業と比較的新しい温泉です。焼山は今から3000年前に誕生した新しい火山です。地下5キロには、マグマがあると考えられており、たびたび小規模な水蒸気噴火をおこすなど、現在も火山活動が続いています。地層にしみ込んだ雨水が長い時間をかけて地下水となり、燒山のマグマで温められました。そこに少量の火山ガスが加わることで弱い硫黄臭のする温泉となりました。清風館の温泉は、浴室も広く大きい浴槽と小さめの浴槽があります。露天風呂の大きめの浴槽は循環ですが小さい方は源泉かけ流しです。

 

フォッサマグナ糸魚川温泉 ひすいの湯は新潟県糸魚川市にある日帰り温泉です。名前が独特ですが、糸魚川の下を走る断層フォッサマグナと名物の翡翠から名付けられています。源泉は糸魚川と静岡を縦断する巨大な断層線「フォッサマグナ」の地中から噴出する高温良質な温泉。地下1000メートルから約100℃の湯が毎分1500ℓも噴き上げます。なんといってもこの温泉の特徴は油の臭いがする温泉だということです。これを聞くとちょっと二の足を踏むみますが、実際に風呂場に入るとさほど気になりません。温めの寝湯が気持ちよく、露天風呂になると油臭は全く気になりませんでした。

 

蓮華温泉は、中部山岳国立公園内の標高1,475m付近にある天然温泉です。新潟県側から北アルプス山行を目指す登山家たちの拠点でもあります。麓の町とは10℃前後の気温差があり、真夏でも朝晩は肌寒さを感じるほどです。入浴を楽しめるのは、3月半ば~10月20日ごろ迄です。冬は大雪が降るため、蓮華温泉を管理しているロッジはクローズします。その昔、下腹部の痛みを「疝気(せんき)」と呼びそれに効くとされていた事から、「仙気ノ湯」と名付けられたのだとか。疝気という言葉がほとんど使われなくなった今では、「仙人の気分になれる湯」と呼ばれ、温泉フリークの間で人気が高まっています。成分が濃いからか全体的に白濁しており、硫黄の香りが強めです。温度は少し高めなので、1〜2分もすれば汗が吹き出してきます。

 

北アルプス(飛騨山脈)の北端近く、雪倉岳や朝日岳を望む白馬岳の山腹に、大自然のなかで入浴を楽しめる「蓮華温泉」があります。数多くの源泉が湧き出る蓮華温泉では、効能の異なる複数の湯に浸かることができるうえ、そこから見える景色は特筆すべき素晴らしさです。心と身体のリフレッシュにはうってつけです。入ればきっと一生の思い出になります。薬師湯へは、地獄谷のような景色を見ながら進んでいきます。斜面のところどころから蒸気が吹き出し、硫黄が強く香るこのエリア。蒸気や危険なガスが吹き出ているので、張られたロープを超えないようにしましょう。薬師湯は女性優先です。温泉から少し離れた場所に表示版を掛けることで、女性だけでの利用が可能になります。「温泉には入りたいけれど、混浴はちょっと……」という方もこれなら安心です。

 

春先でも雪はまだ数メートル単位で残っているので、5月いっぱいは雪景色の入浴が楽しめます。野天風呂があるのはロッジの裏手で、登山道を登って行くと、4つの野天風呂に入る事ができます。足元は斜面でぬかるんでいる事もあるので、歩き易い靴を履き、脱ぎ着し易い服装で行くのがお勧めです。「黄金湯」を目指して登山道へ入って10分ほど歩くと、案内板が見えてきます。この当たりでは登山客とすれ違う事もあるので、すれ違う際には「こんにちは」と挨拶するのが山のマナーです。パッと視界が開け、突如として黄金の湯が現れます。元々上杉謙信が鉱山を掘っていた時に、偶然見つけたという蓮華温泉は、鉱夫たちが疲れを癒すために使っていました。この湯をありがたがり、「黄金」と呼んだのではないかと言われています。1mほどの深さがあるので、肩のあたりまで浸かる事ができます。周囲に広がる美しい緑を眺めながら、森林浴と入浴を同時に楽しめるというなんとも贅沢な時間です。耳を澄ませば、ウグイスなど野鳥の声も聞こえてきます。

 

信州白馬と、海の町糸魚川の間に位置し、姫川渓谷にひっそりと佇む隠れ宿です。日本海の小さな海のまち糸魚川より、車で25分ほど山へ入った平岩地区にあります。目の前を流れる清流姫川を渡ればそこには、長野県小谷村です。そして、すぐそこには、一年を通して自然を楽しめる白馬村があります。自家源泉による湯量豊富なかけ流し温泉は、いつでも純粋な源泉を堪能できます。夜には、満天の星空を眺める絶景の露天風呂に、静かな環境、四季を彩る景観が自慢です。内湯は主浴槽が2つに区切られており、手前側浴槽は熱めで8人位,奥側浴槽は温めで25人位が入れる大きさです。ほぼ無色澄明で金気臭味,やや炭酸味があり、さらすべとした浴感がいいです。露天風呂は12~13人位が入れる岩風呂で、37~38℃の温めになっています。

 

赤倉温泉は、新潟県妙高市にある温泉です。スキー場が有名で、この地域では随一の温泉街を形成しています。妙高戸隠連山国立公園区域内にある赤倉温泉は、1816年(文化13年)妙高山地獄谷の湯を山麓に引いて、湯池場を兼ねた新田を開発したという事です。ここは、妙高山が目の前に迫る標高780mの高地にあり、風光明媚な所です。「金色夜叉」の作者、尾崎紅葉が1899年(明治32年)この地を訪れ、「煙霞療養」によって全国に紹介しました。温泉施設は、温泉そののもを楽しむための野天風呂です。温泉施設は、温泉そのものを楽しむための野天風呂です。泉質は硫酸塩・炭酸水素塩泉で美肌の湯。大岩石約3,000個、2,500tにも及ぶ一大岩石の野天風呂は、広々としているのでゆったりと過ごせます。

 

妙高連峰と総称されている山容は、標高2454mの最高峰・妙高山を中心に、赤倉山、三田原山、神奈山、前山等の外輪山が囲んでいる典型的な複式火山帯です。仏教世界の中心にそびえる神聖な山という意味の「須弥山」とも呼ばれています。白樺荘の温泉は、妙高山の麓から、湧き出す恵みの温泉を贅沢に掛け流しています。窓からは、白樺のお庭が見渡せ肌触りの良い湯と香りが疲れた身体を癒してくれます。近くには野尻湖もあり、静と動・今と昔が共存する多彩な観光地となっています。

 

燕温泉は、平安初期弘法大師(空海)によって発見されたという言い伝えのある歴史有る温泉です。温泉街から奥にある有名な総滝に行くために、眼下の美しい渓谷を進むと谷に沿って歩道があります。深い谷と崩れやすそうな崖が続く道を10分程歩くと吊り橋にたどりつきます。吊り橋を渡ると小さな案内板があります。狭い渓流の岩陰に意外に大きな湯船があり、入り口側にはコンクリートブロックでできた小さな脱衣小屋があります。小屋は男性用、女性用に仕切られています。標高約1100mに位置するこの温泉は私のお気に入りです。

 

燕温泉は、明治時代の開湯で妙高山周辺では一番高所に位置しています。明治時代の開湯で、妙高登山の基地になっています。温泉名の由来は岩ツバメが多い土地であった事からだそうです。黄金の湯は、温泉街から温泉神社の脇を通り登山道を少し登った所にあります。スキー場のスロープの途中にある。大きな岩で囲った露天風呂で男女別に湯船があり、それぞれに脱衣小屋があります。パイプからお湯が勢いよく注がれていました。お湯は白濁していてちょっとぬるめで硫黄のにおいがします。この露天風呂は全国的に有名で人気があります。

 

標高1,100メートルに位置する新潟県「燕温泉」。その中でも最奥の地に燕ハイランドホテルがあります。燕ハイランドロッジを開業した宮澤英雄は全日本スキー連盟のデモンストレーターで日本基礎スキーの草分け的存在です。露天風呂に入れば目の前にはブナの森が広がり、聴こえるのは鳥のさえずりと風の音が心地よいです。燕温泉の泉質は、つるつる美肌や美白、お肌のハリや弾力、潤いを蘇らせてくれる三大美人泉質「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」、これら3つをすべて含んだ全国でもかなり珍しい温泉です。中でも、当ロッジ自慢の温泉は源泉かけ流しの「冷柔らか美冷泉露天風呂」です。内湯と外湯に分かれた温泉のうち、ブナ林を眺めながら浸かる外湯は水温21~25度(冬場の体感はもっと低い)に保たれ、冷たくてもやわらかい泉質が評判の美冷泉です。ロッジおすすめの入浴方法は「温冷交互浴」!冷泉と温泉を交互に入浴する事で血管の伸縮拡張が促され、血行が良くなり疲労回復に効果が期待されています。

 

燕温泉は、平安初期に弘法大師(空海)が発見したと伝えられる歴史ある温泉地で、昔から湯治場として利用されています。冬は豪雪で温泉を利用できないほどの秘境中の秘湯です。燕温泉の由来は中華料理で珍重される「燕の巣」を作る「岩燕」の多い土地であった亊から付けられたと言われています。標高1180mにある秘湯の地で、妙高山や渓谷の美しい景色が広がる、心も体も癒やされる温泉街です。花文はその入口に位置し、天然温泉を源泉掛け流しで楽しめる館内風呂や大田切渓谷が眼前に広がる露天風呂が自慢です。浴室は広く、その中央に12~3人の人が入れる浴槽があり、何となく共同浴場の浴槽を連想させる雰囲気に思わず心も和みます。やや白濁したお湯は白と黒の細かい湯の花が舞い、わずかな硫黄臭もあってうれしくなります。浴槽はやや深めで、お尻をつけてあごを上げるとようやく息をつける程です。無色で弱白濁のお湯は割とさっぱりとした、肌に優しい浴感で、舐めると微硫黄臭がして微渋味とやや酸っぱさの混ざった味がします。