四方山見物3

 

 

釧路湿原は北海道東部に位置し、28,788haの面積を誇る釧路湿原は、日本最大と言われるほど広大な湿原。そのうち7,863haは、ラムサール条約に登録されており、湿地の生態系保護を目的として、さまざまなルールが定められています。手つかずの自然や動植物、他では見られない雄大な景色を間近に感じられる道東の人気観光スポットです。

 

 

阿寒の森には「コロポックル」という、ふきの下に住む小人の神様がいるといわれています。長生きをして、動物とお話ができ、人間の10倍の力を持ち、森の中を超スピードで走るため少し内股の男前の小人なんだとか。写真は、阿寒湖温泉街に設置されている“幸運のベンチ”のコロポックル。彼は286歳だそうです。



摩周湖は、アイヌ語で「カムイトー」。神の湖と呼ばれる、神秘の場所です。展望台に立つと、吸い込まれそうなほどの深い青色の湖水が広がり、雲の動きによって刻々とその表情を変えていきます。この青は「摩周ブルー」と呼ばれ、世界でも一級の透明度を誇る湖水に、空の青が映りこんで生まれる独特の色。風のない日はその青さがいっそう際立ちます。湖の周囲は急峻な壁になっていて、湖面に下りることはできません。摩周湖周辺は、国立公園の特別保護地区。人々を寄せつけぬ美しい湖の神秘は、悠久の時を経て今なお多くの人を惹きつけてやみません。

 

 

屈斜路湖は、周囲57kmの美しいカルデラ湖。阿寒摩周国立公園で最大、道内でもサロマ湖に次ぎ2番目の大きさを誇ります。アイヌ語で湖が川になり流れ出すところを意味する「クッチャロ」が語源。南岸に和琴半島が突き出し、湖上に中島が浮かぶ姿は絶景です。屈斜路湖は美しいコバルトブルーの湖面をもつ湖です。その屈斜路湖の湖畔にある「砂湯」は、砂浜を掘ると温泉が出てくる珍しい場所です。観光バスも立ち寄るほど有名な屈斜路湖畔の景勝地でもあります。温泉と湖の景観の両方が楽しめます。

 

小清水高原の藻琴山は標高1,000メートル、屈斜路カルデラ外輪山の最高峰です。小清水高原展望台にある登山口から頂上までの登山コースは2キロメートル。ゆっくり歩いても40分ほどで登ることができます。山頂からの眺望は美しく、コース途中の奇岩の数々や高山植物など、子供から大人まで山岳の自然に気軽に親しむことができます。6月上旬の峠開きの日には、エゾヤマザクラに出会えるかも知れません。

 



 

オホーツク海と濤沸湖に挟まれた細長い砂丘に広がる原生花園。シーズンを通して約200種類の花が咲き、ピークである6月〜8月にかけては約40種類の花が咲き乱れ、黄色やピンクといった色鮮やかな花畑が現れます。中でも、エゾスカシユリやエゾキスゲ、ハマナス、クロユリなどが最も美しく花開く6月〜7月が特に人気。毎年多くの観光客で賑わいます。園内にはJR釧網本線の原生花園駅が夏季限定で設置されており、列車に揺られながら絶景を楽しむのも一興です。

 

 

 

 

 



斜里から国道334号線を北上し、道東の秘境・世界自然遺産の知床を目指すと、まず最初に現れる人気の観光スポットがこの「オシンコシンの滝」です。知床八景のひとつに数えられ、知床最大の滝ということもあり、多くの観光客がこのオシンコシンの滝を訪れます。北海道ではアイヌ語が語源となっているスポットが多く存在しますが、このオシンコシンという名前もそのひとつです。アイヌ語で「エゾマツが群生するところ」という意味の「オ・シュンク・ウシ」から転じたとされています。駐車場から歩いて5分ほどでその景色を眺めることができます。

 

ウトロからオシンコシンの滝へ向かう途中にある小さな滝なのですが、駐車場が整備され、滝を観覧するための橋まで架かっています。ここまで整備する必要があるのかな?というレベルの滝なのですが、それはそれとして、観光ポイントのひとつですから、ちょっと足を停めて観てください。なお、三段の滝という名称ですが、パッと見は2段しか見えません。最上段は樹木に隠れて見えにくくなっています。滝マニア御用達のマニアックスポットです。



 

しれとこ自然村は、北海道知床にある「世界自然遺産の宿 しれとこ村」や「国民宿舎 桂田」、「shiretoko HOSTEL hanare 」などの宿泊施設と「知床遊覧船」を経営する有限会社しれとこ村の運営する施設です。知床五湖は、知床連山を背景に原生林の中にたたずむ5つの神秘的な湖です。多くの野生動物の生息地でもあり、ヒグマの爪痕やクマゲラの食痕など知床の自然の豊かさを実感できる場所です。



 

木下小屋は、北海道斜里郡斜里町の羅臼岳登山口にある山小屋です。名前の由来は、昭和初期に知床連山の登山道を開拓した木下弥三吉の名から採られています。 岩尾別温泉「ホテル地の涯」の上流部に隣接しますが、経営は別形態です。地の涯の駐車場山側の道路を歩いて2分の位置。寝具や食事の提供はなですが、登山に疲れた体を癒す温泉が楽しめます。

 



 

知床硫黄山の山麓、カムイワッカ川から硫黄川で囲まれたエリアを「カムイワッカ」と呼んでいます。このエリアの代表は、何といっても温泉が流れるカムイワッカ川(湯の滝)です。川を登るにつれ温度が上がっていき、最終目的地の「4の滝」では約35~38℃という絶妙に気持ちの良い温度になる不思議な川です。水しぶきを身体に浴びながら、いくつもの小さな滝を乗り越え、上流をめざす。原生林に囲まれた川をジャブジャブと歩いていく爽快さ。湧き出る温泉を眺める驚き。大小さまざまな滝を登っていく達成感。地球のチカラを体感できる貴重なアドベンチャーアクティビティの舞台が、このカムイワッカなのです。

 



 

硫黄山は、知床半島の主峰羅臼岳の北東にあり、知床連峰中唯一の活火山です。たび重なる噴火で純度の高い硫黄が噴出し、すでに慶応元年(1865)から硫黄採掘が始められていました。頂上付近には2つの旧爆裂火口があり、外輪山にあたる東岳や知円別岳の稜線には、知床固有のシレトコスミレが生育しています。登山コースはウトロ側のカムイワッカの滝上部の林道から尾根沿いにつけられ、硫黄採掘場跡を過ぎ、小さな噴煙をいくつも上げる硫黄気孔の横を通って、約5時間で頂上に到着します。また羅臼平から三ツ峰、サシルイ岳、オッカバケ岳を経て硫黄山に至る縦走路もあります。



 

羅臼岳は、北海道・知床半島にある火山群の主峰及び最高峰で標高1,660mです。古くはアイヌ語でチャチャヌプリ、また良牛岳と記されたこともあります。1964年(昭和39年)6月1日に知床国立公園に指定され、2005年7月にこの山域を含む知床半島が知床 (世界遺産)に正式登録されました。日本百名山、花の百名山及び新・花の百名山に選定されている山です。知床峠は、北海道斜里町ウトロと羅臼町を結ぶ道の途中にあります。雄大な北海道の自然を間近に見ることができるスポットです。 知床連山の尾根筋にある知床峠からは、天気が良ければ北方領土国後島が見えることもあります。





古くから景勝地として知られている網走湖。網走市街の南西に位置する、周囲43kmの海跡湖です。東湖畔の中央部から突き出す呼人半島には全長7kmの遊歩道も用意されており、バードウォッチングや散策に最適。周辺にはミズバショウの群生地があり、4月下旬から5月上旬にかけて美しく咲き誇る白い花々を見ることができます。

 

旧網走刑務所で実際に使用されていた舎房、教誨堂、庁舎を移築した日本唯一の監獄博物館。広い敷地内には、重要文化財が8棟、登録有形文化財が6棟と歴史的価値が高い建築物が点在しています。囚人が暮らした部屋が並ぶ「舎房及び中央見張所」は、重要文化財のひとつ。すべての廊下が見渡せるよう中央見張所を中心に、5棟の舎房が放射状に広がります。この形状の木造舎房としては世界最古の建築物で、国内で現存しているのはここだけ。その規模も最大級で、独居房と雑居房を合わせると226房にも。実際に中に入ることができる房もあり、囚人が過ごした部屋をリアルに体験することができます。

 

北見市留辺蘂(るべしべ)町の温根湯温泉郷にある北きつね牧場。ここでは60匹以上のキタキツネが野生に近い状態で放し飼いにされています。敷地内にある遊歩道を散策しながら、無邪気に毛づくろいしたり、うたた寝したりしている愛らしい姿を間近に見ることができます。春には毎年のように子ぎつねが誕生するので、運が良ければ子ぎつね専用の飼育ゲージで生まれたばかりの姿に出合えることもあります。

 

ヒグマは、北海道のほぼ全域に生息する日本最大の陸上哺乳類です。北海道の山野はどこでもヒグマの生息域で、北海道の豊かな自然を代表する野生生物です。ヒグマは、個体ごとに異なる体色をしており、胸部斑紋(ツキノワ)という外見的特徴も個体によって様々です。近年はカメラの性能が著しく向上しており、知床では目の前に現れたヒグマを高倍率のカメラで撮影し、撮影された画像を基に出没個体を特定する取り組みを日常的に行っています。外見的特徴を基にした個体識別と、糞や体毛を用いたDNA分析をあわせて実施することで、この数年間で知床半島のヒグマの個体識別は飛躍的に進みました。