温泉三昧7

 

 

ハタハタ館は、世界遺産に登録され有名になっている白神山地がある八峰町に位置しています。海と山がある町であり、全国各地から訪れる登山客もハタハタ館を良く利用するそうです。2007年4月にリニュアルされたとても綺麗な施設です。♪♪秋田名物八森ハタハタ~、男鹿で男鹿ブリッコ~♪♪でおなじみの八森町にあるハタハタ館です。 秋田名物の筆頭にあげられるほど有名なハタハタも、この辺一帯の近海が漁場となっています。ブリッコとはハタハタの卵です。

 

秋田白神温泉は、世界自然遺産「白神山地」や紺碧に輝く湖沼群「十二湖」への拠点となる宿です。2011年に新装オープンしました。砂浜が広がる小高い丘にあります。ひっそりとした佇まいで白神山地の穴場ホテルです。敷地内に日本海や白神山地を見晴らす展望台もあります。大浴場は天然温泉で満たされ旅の疲れもゆっくりと癒せます。おしゃれな脱衣所から浴室にはいると水色主体のタイルづくりの浴槽が一つあるだけのシンプルな浴室です。浴槽は15人サイズで、無色透明できれいなお湯が注がれています。注がせている量と溢れている量は同じなので、半循環かけ流しで利用しているようです。浴槽内には吸い込み口と加温湯が注がれる第2の湯口もあります。

 

海岸線を走る五能線からの眺めのロケーションが素晴らしい能代は、絶景の日本海と世界遺産「白神山地」の緑豊な森林地帯に囲まれた最高のスポットが随所に見られます。唯一の温泉宿、「湯らくの宿」は、アルカリ性単純泉の肌に優しい天然温泉です。男鹿・能代の名勝地巡りの拠点ともなり、近くには能代海水浴場、南部には能代港や「白砂青松百選」などに選定されている「風の松原」があります。ダイナミックな日本海の風景と美味しい磯料理が楽しめる場所として人気です。風呂は、大浴槽に加え、サウナと水風呂、という標準的な構成です。お湯は無色透明無味無臭で、とくに感覚的な特徴はありません。ただ、入って暫くすると、ぬるぬる感が全身を襲います。これほどのぬるぬるは中々出会えないと思うほどです。データシートをよくよく見ると、pHはなんと驚異の9.1で、大分アルカリ寄りの単純泉で、溶存成分がさほど多い訳でもないし、なにがそうさせているのかは良く分かりませんが、このアルカリ性の強さがぬるぬるの理由なんだと思います。

 

日景温泉は、秋田県の最北部、青森県との県境近くにあります。レトロでとても大きな温泉旅館です。矢立峠に位置する一軒宿は、東北の草津と呼ばれるほど効能豊富な温泉で、特にアトピーや肌荒れなどの皮膚病に卓効があると云われています。総ヒバ造りの浴槽は綺麗で、硫黄の匂いと木の香りが快く鼻をつきます。湯舟は広く、そこに乳白色の湯が掛け流しになっていて、湯を楽しむ者にとって心身ともに癒されます。ここも東北を代表する名湯の一つと思います。

 

大館市の大滝温泉街にある日帰り温泉施設です。その昔、住民が大滝を通りかかったところ数十間離れた草むらの中へ、1羽の傷ついた鶴が舞いおり、このお湯にひたること数日して完治したことから神の授かりものとして、鶴の湯と名づけ近くに薬師堂を建て、住民が住みつくようになったそうです。また、旧藩時代には秋田藩主佐竹候が、ご湯治場として鶴の湯を利用したといわれています。男女別に内風呂と露天風呂があります。源泉温度が高温のため源泉に加水していますが塩素臭は感じません。内湯と露天の入り口は別で、内湯から露天へは直接行き来出来ないので露天へは脱衣場から行く事になります。内湯は浴槽が2ヶ所、主浴槽はやや熱めの5人サイズで掛け流しです。熱め浴槽は3人サイズで掛け流しになっています。お湯は無色透明、無味、微芒硝臭ありです。屋根付きの露天岩風呂は4人サイズで掛け流しです。露天はしっかりと芒硝臭がしたので露天の方が鮮度はいいと思います。

 

八九郎温泉の名前の由来は、八九郎という集落より付けられたそうです。温泉好きの中ではもう知らない人はいないのではないかというほど有名な温泉です。秋田県の最北端鹿角市小坂町にこの温泉があります。際立った看板や道案内がほとんどないので、詳しく説明できませんが、小坂町の舗装道路を進んで奥八九郎温泉へ向かうダートに入らず、そのまま舗装道路を左にカーブし300m位進むと向かって右側の道路添いに集落のごみ置き場があり、そこに車を止めてその裏の農道を奥に進みます。奥まったところに、農業用のビニール・ハウスが現れます。これが八九郎温泉です。集落の人たちによってきれいに管理されていて、とても綺麗で温泉も最高でした。浴室へ入ると抹茶色に染まった浴室と湯船が登場、この時点でちょっと興奮状態になります。析出物でこんもりとした湯船は茶色い陶器のようにも見えます。湯量はとにかく多く、これでもかというほどザバザバと投入されています。湯温が高い事もありお湯の中では炭酸をあまり感じられませんが浴感はやわらかく本当に素晴らしい温泉です。

 

八九郎温泉入り口の手前約50mの所に、小さくて且つ目立たない手書きの看板があります。ここが奥八九郎温泉の入り口で、細いダートの道が奥へつながっています。砂利道に入って2.7キロ途中の分岐2か所は共に左へ、最後は獣道のようです。この辺りは特に熊の出没が多いとの事でしたので、大声で叫びながら歩くなどの対策が必要です。バキバキと小枝を踏みながら進むと、現れました一坪ほどの湯だまりが地下からボッコンボッコン適温の湯が沸き出しています。但し入浴するのは至難の業です。ご覧のように周りは泥状態で、泥まみれになります。三つの八九郎温泉の巡り方として、ここは一番最初に入るべきでしょう。二番目に奥奥八九郎に入り、最後に一番手前の八九郎に入ると綺麗な体で帰れます。

 



秋田県鹿角郡小坂町野口西ノ又で1974年に行われた黒鉱調査のためにボーリングを行ったところ、地下320~350mの地点から温泉水の湧出がありました。掘削直後はバルブを止めて止水が行われていましたが、1984年頃からのバルブ開放により温泉水の流出が再開されました。その後、炭酸カルシウムの温泉沈殿物(シンター)が形成され始め現在では約1mの厚さで温泉沈殿物が堆積していいます。温泉湧出口からは二酸化炭素が噴出しており、「天然のジャグジー」とも呼ばれています。夏期には多くのマニアが集まって来ますが、この場所はアブが多く、しかもアブは温泉から噴出する炭酸ガスに集まって来るため、アブに刺されないような時間や季節を選ぶ必要があります。湧出口からはやや熱めの44℃の温泉水が湧出しているため、温泉を枝分かれさせた複数の浴槽が掘られており、個人の好みに合わせた温度を選択できます。温泉水中の鉄の濃度は6ppmと低いものの、温泉水と接触している部分には鉄を含む赤色沈殿物が観察できます。このため、タオルを温泉水につけると、タオルが真っ赤になります。この温泉水自体は透明ですが、温泉水の中に鉄の微粒子が浮遊しているためです。

 

十和田大湯温泉は、開湯800年と歴史ある温泉地でもあるものの、街道に数件の温泉宿やホテルが建っています。「岡部荘」には4つのお風呂があり、それぞれでは別の源泉が使われています。一番の「売り」の大正風呂は、一番小さいですが、最も歴史があるもので、岡部荘創業以前の大正期から存在しており、今でも松材を刳り貫いた配管が使われています。浴槽も大正期から使い続けられている石造りの2~3人サイズで、投入される源泉は2種類が絶妙な湯加減がキープされています。無色透明、マイルドな塩味とタマゴ臭が特徴的で、ツルツルスベスベの気持ちよい浴感です。大潟川に面したロケーションの露天風呂は、川側は羽目板を格子状に立てて目隠しにしていますが、その隙間から川を眺めることは可能でした。こちらのお湯は一つの源泉を使用しており、知覚的には「桜の湯」に似ているように感じられました。湯中では褐色の小さな湯の華が浮遊しています。川面から吹いてくる風で火照った体をクールダウンしながら、せせらぎの音を耳にしてのんびり湯浴みするひとときは、まさに夢心地です。

 

十和田湖から発荷峠を越えて秋田県鹿角市に向かう国道103号線が大湯温泉の街にさしかかって、最初に大湯川を渡るのが大湯新橋ですが、この橋のたもとにいずみ荘があります。平屋建てのように見えますが、橋のたもとから入る入り口は2階部分で、浴室は下に降りた1階です。浴室には6人サイズの浴槽があります。浴室全体に共同浴場のような雰囲気が感じられます。浴室の窓からは眼下に大湯川の流れや対岸の景色を眺めることができます。湯口は2箇所あり、どちらからも熱いお湯が注がれています。無色透明のお湯からは、微タマゴ臭が感じられます。湯温はかなり高いので、何度も掛け湯してからお湯に浸かります。浴槽の切り欠けからは少しずつお湯が溢れ出していますが、ザブンとお湯に浸かると浴槽の縁からもお湯が溢れ出します。湯使いは、加水・加温・消毒・循環すべて「なし」の源泉掛け流しです。お湯の鮮度は抜群です。合計4箇所ある洗い場には鏡とシャワー付きのカランが設置されている。カランのお湯は源泉が使われていて、浴槽のお湯よりもタマゴ臭が強く感じられます。

 

大湯温泉には4ヶ所の共同浴場がありますが、一番東にある荒瀬共同浴場です。脱衣室からステップを数段下りて浴室へ、この日は貸し切りで入れました。室内の床や浴槽の底には十和田石と思しき緑色の凝灰岩系石材が敷き詰められており、多孔質ゆえに滑りにくく、歩いた時に足裏に伝わる柔らかなフィーリングも快適です。浴室は、室内の床や浴槽の底には十和田石と思しき緑色の凝灰岩系石材が敷き詰められており、多孔質ゆえに滑りにくく、歩いた時に足裏に伝わる柔らかなフィーリングも快適です。湯船のお湯は女湯とつながっています。浴槽底に敷かれている石材の隙間からは、当浴場名物である足元湧出のお湯が気泡と共にポコポコと上がってきます。湯使いはお客さんにより加水されますが、純然たる放流式であり、縁からしっかりとオーバーフローしています。とにかくここの風呂は熱いです。もしかしたらこの熱湯風呂が地元の年寄りの寿命を縮めているんじゃないかと疑いたくなります。さて肝心のお湯は、見た目は無色澄明、弱い芒硝味と薄い食塩味を有し、芒硝系の香りがわずかに感じられました。

 

大湯温泉街は大館や鹿角から十和田湖に抜ける国道103号線がメインストリートになってまして、4つの共同浴場があり、上ノ湯はその内の一つです。浴場建物の脇には大きなタンクとお湯汲み場みたいな所があり、大量に持って行かないようにとの表示がありました。上ノ湯は駐車場がありません。浴槽は四角で、女湯との間仕切り側に接しています。浴室の床は滑りにくい石造りで、浴槽はタイル張りとなっています。お湯はかなり熱いです。お湯は無色透明でわずかに味がする程度です。浴槽内の温度は高く、良くあたたまるお湯で新鮮なためか身体にしみ込むような気がしました。ここの源泉は秋の渇水期には湯量が減り梅雨時や夏には湯量が増えるが、温度はほぼ一定だとの事です。玄関からやや離れた国道側に組合員用の源泉くみ出し槽があって、近所の女性がいくつものポリタンクにお湯を満たしていました。

 

温泉街の中ほどにある上の湯交差点の角に、ドライバーの目を引く大きな看板が立ってます。看板に描かれているイラストは恐らくサルと思われますが、ゴリラのような気もします。この看板から斜めに入るアプローチの先に湯屋があり、駐車場も完備されています。施設の感じは、公衆浴場というよりカフェやレストランといった様相です。浴室は窓を除いて、全面タイル張りの実用的かつ無機的な造りですが、天井がとても高く、開放的です。浴槽は、5~6人サイズです。縁には赤い御影石が用いられており、この縁の上をお湯がしっかり溢れ出ており、放流式の湯使いであることがわかります。熱めの湯加減で、他のお客さんも熱さに体を慣らしながらゆっくり湯船に浸かっており、長湯する方はいらっしゃらず、お客さんの回転はかなり早いようでした。お湯の見た目は無色透明、甘塩味と石膏味がほんのり感じられますが、何れもかなり薄く、ほとんど無味無臭と表現しても差し支えないほどでした。浴室における知覚的特徴が薄かったのは、加水の影響になのか、貯湯および配湯の段階で弱まっちゃうのか、そもそも主張の薄い源泉なのか、その辺りの事情はよくわかりません。毎日の汗を流すお風呂としては、このような癖の少ないお湯の方が使い勝手は良いでしょうから、むしろ公衆浴場に向いている泉質と言えそうです。

 

花海館は、鹿角市十和田大湯温泉のR103号沿いにあります。大きな看板の目印であり、日帰り入浴も快く受け入れてもらえるお宿です。浴室には立派な岩組の浴槽が一つあり、静かに注がれるお湯は上の湯源泉と、花海館の独自源泉の混合泉がかけ流しされています。湯温はやや熱め、肌触りは若干ですがツルリとした感じがします。浴室は、立派な岩組の浴槽が一つあります。静かに注がれるお湯は上の湯源泉と、花海館の独自源泉の混合泉がかけ流しされています。そのせいかはわかりませんが湯面からは硫黄臭より、やや石膏系の香りが強いような印象を受けます。湯温はやや熱め、肌触りは若干ですがツルリとした感じがします。4つある共同湯なんかとも、ちょいと違った湯浴みが出来ると思います。

 

大湯温泉は、秋田県鹿角市にある温泉地で、「十和田大湯」とも名乗っています。江戸時代、下の湯は盛岡藩の保養地でした。盛岡鹿角を結ぶ来満街道の宿駅でもあり、街道を行き来する旅人などが1日の疲れを癒しました。不老倉や小坂など鹿角一帯の鉱山が盛んな頃は鉱山で働く人々の保養地として栄えました。近代になり十和田観光が盛んになるとその南玄関口として多くの観光客を迎えています。「馬ぶち」の温泉は、エレベーターで3階にいきます。そこに展望大浴場「里の湯」があります。右側がやや狭めで,左側がやや広めの浴室になっています。広い方の浴室は、内湯のみで、浴室は広い窓から明るい陽射しがさし込み,窓側に変形した多角形の浴槽が1つあります。湯口から注がれた湯は,反対側の浴槽の縁からかけ流されています。洗い場の床は贅沢に十和田石を利用しており,浴室全体をうっすらグリーン色に染め上げています。浴槽の底には玉砂利風のタイルが敷いてあり,歩くと足の裏に刺激が強く走ります。無色透明でやや熱めのお湯には小さな茶色の湯花も舞っていて,ほんのり香る温泉風の香りが心地よいです。

 

「川原の湯共同浴場」は駐車場が無く、しかも浴場が面している路地は狭隘ですから、常連の地元の方はともかく、外来者は国道沿いの「総合振興プラザこけし館」に車を止め、そこから徒歩でアクセスした方がよいです。建物は2階建てで上層階は公民館となっているようです。入口すぐのところには小さな番台があるのですが、訪問時は無人でしたので、券売機で料金を支払った後、窓口下の専用ポストに入浴券を投入して浴室へとお邪魔しました。浴室は、共同浴場とは思えない広さがあります。床は十和田石と思しき緑色系凝灰岩の石材が敷き詰められています。源泉を投入するバルブの付け根付近には白い析出が現れていました。バルブから湯船の縁の上を亘って、塩ビ管の先よりお湯が落とされています。熱いお湯のまま投入しているため、投入量は結構絞られています。長方形の浴槽は足を伸ばしても7人は入れそうな、ゆとりのあるサイズです。湯船を満たしたお湯は、浴槽右側縁の切り欠けより排水口へと捨てられていました。お湯は無色透明で、薄っすらとした塩味と芒硝感を有しており、食塩泉的な弱ツルスベ感と硫酸塩泉的なキシキシが拮抗しあう浴感が得られました。完全掛け流しの湯使いですが、上述のように源泉温度が篦棒に熱く、投入量が絞られているため、お湯の鮮度感が今一だったのは致し方ないところですね。

 

十和田湖南玄関口にあたる大湯温泉は、開湯800年の歴史があり、昔から「いで湯の里」「湯けむりの里」として多くの方から親しまれておりました。江戸時代には、この地をおさめていた南部藩主の保養温泉地に指定されていました。以来、南部領内五湯の一つとして「鹿角の名湯」大湯温泉は広く知れわたるようになりました。大湯温泉は四ヶ所の温泉が湧出する共同浴場が温泉小屋となり、次第に浴場近くには湯治宿が並び始めました。古より旅人の疲れを癒していたことは、いくつかの紀行文によって紹介されています。ホテル鹿角の浴場は、石造りと、モノトーンな内装の浴室で、大型ホテルらしい品のある空間になっています。サウナや水風呂も併設している大浴場は、大きな窓から外光が降り注ぐ開放感あふれる空間です。四季折々の景色を愉しみながら過ごせます。自然林に囲まれた露天風呂では、春の新緑、夏の生い茂る緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季の風情を愉しめます。深い湯船の中には石がいくつも配置され、腰掛けてゆったりと湯浴みが堪能できるのも魅力です。

 

「龍門亭 千葉旅館」は、藍色の湖面が美しい十和田湖に一番近い温泉地として有名な、大湯温泉にある温泉旅館です。敷地内にある1,000坪の大庭園は、季節の移ろいと共に様々な姿を見る事ができる寛ぎの空間です。紅葉の季節は、周囲の山々だけでなく庭園のヤマモミジやイチョウ、ドウダンやカツラが色づき、赤や黄色の葉が池に映り込む様子はまるでアートのようです。野趣溢れる天然石露天風呂「麗」と、古代檜の香りが心安らぐ檜造露天風呂「季」があります。無色透明のナトリウム塩化物泉からは、ほのかに硫黄の香りが漂います。内湯と露天でそれぞれ異なる源泉を使用されています。広々とした御影石造りの内湯は、清潔感溢れています。浴室内に大きく取られた窓は広大な庭園に面して、明るい印象です。内湯には共同源泉が循環併用で使用されています。サラリとクセの無い気持ちいいお湯で、湯温も適温です。溢れ出しも良好です。露天風呂は完全掛け流しで源泉は、かつて使用していた独自源泉を40年ぶりに復活させたという独自源泉を使用しています。

 

「湯都里」は、秋田県鹿角市、大湯温泉ホテル鹿角に隣接する日帰り専用温泉施設です。古い歴史を持つ、十和田湖の南玄関口ともなる大湯温泉の高台にあります。十和田湖南玄関口にあたる大湯温泉は、開湯800年の歴史があり、昔から「いで湯の里」「湯けむりの里」として多くの方から親しまれておりました。江戸時代には、この地をおさめていた南部藩主の保養温泉地に指定されました。以前の「ゆとりランド」から経営元が代わり「湯都里」に施設名が変更となりました。浴室は「古代の湯」と「神秘の湯」に分かれていて、どちらにも大浴槽、サウナ、ミストサウナ、水風呂、露天ぶろがあります。「古代の湯」には円形のストーンサークル風呂、「神秘の湯」には不思議な雰囲気の洞窟風呂があり、ひと味違った温泉を楽しむことができます。施設内が広々としていて、ユッタリとくつろげます。

 

後生掛温泉は秋田八幡平温泉街道にある大型の旅館です。宿は昔ながらの湯治場の風情が漂っています。八幡平は秋田・岩手の県境にある火山帯で付近には沢山の温泉地があります。この温泉郷の中でも最も大きな湯治場が後生掛温泉です。宿の付近には沸騰した泥湯沼や蒸気が噴き出す紺屋地獄などがあり火山性の地形になっています。規模の大きな湯治場宿ですが、日帰り入浴も可能で、日帰りは玄関脇を下って行って湯治事務所で入浴券を買います。

 

八幡平最古の湯として長い歴史を持つ蒸の湯温泉「ふけの湯」、この八幡平温泉郷は温泉郷として極上中の極上、全ての温泉がほぼ掛け流しであり質の良い湯の集まりです。標高1100メートルに位置しいたる所から湯煙がたっています。蒸の湯という名前の由来は「地熱を利用した蒸かしの湯として湯治で賑わったことから蒸の湯という名がついた」という事です。本館にある内風呂と露天風呂は、湯量は多くやさしい硫黄といった感じです。硫黄味に硫黄臭は、白というより灰色にごりです。浴感もまろやかで刺激はありません。湯温はちょうど欲、あがってからもしばらく汗がひかないほどよく温まります。露天風呂は、山の温泉へ来たな~と実感がします。入口の渡り木の下は、かけ流されていくお湯で白くなっています。辺り中に硫黄の匂いが漂っています。岩肌剥き出しの荒涼とした中にどーんと湯船があります。一帯は八幡平の樹海で、ブナやダケカンバ、アオモリトドマツの森の中です。マイナスイオンの含有量が日本最大らしい青みがかった乳白色の硫黄泉の向こうには、白い蒸気が立ち込めています。

 

八幡平アスピーテラインには多くの温泉が点在しています。大沼温泉は後生掛温泉の近くの道路沿いに一見ドライブイン風な建物が目にとまります。温泉の前には大沼湖があり、周囲に散策コースがありました。温泉敷地の駐車場に鉄格子の中に大きなツキノワグマが飼育されています。生きているツキノワグマを目の当たりにする事が有りません。人間と比べてその大きさにビックリします。混浴露天風呂は階段を上がった二階にあります。そこは施設の裏の高台になっていて眼下に大沼湖が見渡せます。

 

東トロコ温泉は国道341号線のアスピーテラインの入口付近にあり掘削自噴の温泉です。アスピーテラインは、標高1400~1600mの高原で日本でも有数の原始林が残る国立公園です。珍しい地形や火山、高山植物が見られリゾート地としても有名です。溶岩が造り出した雄大な高原「八幡平」にある温泉です。東トロコ温泉は、閑静な環境に恵まれゲルマニウムを含んだ肌触りの良いツルツルした湯で浴槽が満たされています。大きな岩で男女別に仕切られた露天風呂は開放感に富んだ環境で時の経過を忘れてしまいそうです。湯量は豊富で掛け流しされていて一寸贅沢な感じです。温泉は飲用の許可も取られており、少し甘めのミネラルウォーターのような味でした。

 

八幡平の麓、国道341 号線のトロコから狭い脇道を10 分程下ると、森の中に現れるのがオンドル式の一軒宿「銭川温泉」熊沢川の渓流沿いに建つ宿は、親子孫三世代で営まれており、昔ながらの湯治場の雰囲気を今に伝えています。銭川温泉は、不治の病が治ったという「瀬煮川の湯・愛の伝説」を起源に持っています。浴室はとてもシンプルな作りで、浴槽はひとつ。無色透明で適温のお湯で、臭いもほとんど無く、僅かに石の甘いにおいがする癒し系の湯です。少しきしつきと滑る感触で、とろみがあって優しいお湯です。そんなに熱くないのにやたらと温まり、長くは入っていられませんでした。八幡平エリアは、ゆで卵臭のする白濁した温泉や、強い酸性泉のイメージが強く、お風呂もワイルドな混浴露天風呂やレトロな湯治場風のところが多いです。無色透明でアルカリ性のここは目立たない存在ですが、、だからこそきつめの温泉に入った後には、ほっこり嬉しい銭川温泉かもしれません。

 

岩手県との県境近くの秋田県側、米代川沿いに湯瀬温泉はあります。「川の瀬からお湯が湧きだしていた」ところから「湯瀬(ゆぜ)」の名称がつけられました。湯量が豊富でお肌に非常に優しい温泉です。旅行雑誌などにも「日本三大美人の湯」として紹介されています。東北自動車道から何度か見かけていた湯瀬温泉は、大型ホテルが建つ温泉地というイメージです。湯瀬の中でも大型ホテルの「姫の湯ホテル」。立派な外観です。こぎれいな館内にお風呂もきれいで、湯殿は、お宿が広いので浴室までは少し歩きます。露天は岩や石を囲んでの庭園風呂風になっています。

 

「川の瀬からお湯が湧き出していた」ところから「湯瀬」の名称が付けられたように、湯量が豊富でお肌にも非常に優しい温泉です。露天風呂では、渓流のせせらぎを聴きながら、覆いかぶさるように迫る山に生い茂る木々から季節の移ろいを五感で感じられます。 一方、大雨の際には、いくつもの滝が出現し、日ごろのせせらぎが一気に濁流と化し、自然の雄大さと奥深さを、間近に感じられます。浴槽は前後で大小に2分割されており、手前側の大きな方は浴槽内には2段のステップがあり、最下段は結構深めで、底にお尻をつけようとすると頭まで潜ってしまいそうな深さがあります。2段目のステップに座ると丁度良い感じで肩まで浸かれました。お湯がダイレクトに注がれるためか、湯加減もやや熱めです。奥側の小さな槽は奥行き深さも湯加減も一般的で万人受けしそうな造りなのです。お湯は無色透明で、弱い芒硝感を有しています。円筒の上に載せられている丸いお皿状の蓋には、硫酸塩の析出と思しき白い結晶が付着していました。浴槽を満たしたお湯は、浴槽の縁からふんだんにオーバーフローしています。露天風呂はロケーションもよく、お湯の質も内湯より優れているようです。石積みの湯口からは内湯とかわらない程の熱いお湯が供給されているのです。

 

志張温泉元湯は、秋田八幡平の鹿角側入口にある志張温泉の2軒ある宿の一つです。国道341号線沿いの志張温泉ホテルの脇を通り、谷間の方へ行った先にあります。熊沢川の渓流沿いにあるこの静かな宿は江戸時代から沸き続けている温泉を利用しています。豊かな緑が広がるという恵まれた環境でキツネやタヌキも現れるそうです。静寂さの中でそんな自然を味わえます。館内の木造り浴槽には無色透明の湯が流れていました。源泉は「志張B泉」と「志張E泉」が混合されたもので無色透明の単純泉ながら、ゲルマニウムを含み温泉らしい仄かな重曹臭とアルカリ性特有のぬめりがあります。温泉の湧出温度は入浴適温で殆どそのまま入れます。

 

東北自動車道 鹿角八幡平I.Cからすぐの所に、四季折々の景観を見せる大自然を庭にした五の宮の湯があります。温泉は露天風呂や檜風呂等充実していて、女性に人気な岩盤浴の元祖とされる岩石浴もあります。入口を入ってすぐ手前にかけ湯と水風呂があり、広々としている大浴場のL字に折れ曲がった主浴槽があります。お湯がドバドバ湯口から注がれ,オーバーフローしています。特に香りは感じません。隣の浴室にある檜の香りに包まれる檜風呂は、手前のステップ台の下に吸い込み口があり,石湯口から豪快にお湯が注がれる割には溢れ出しが少ないです。露天風呂は、遠くに八幡平の峰々が連なっているのが雄大に見えます。そんな中,熱めのお湯に浸かるのは、これぞ至福のひとときです。その他、注目しておきたいのがラジウム岩石浴です。岩盤浴というのは美しくありたい女性の間でブームにもなっていましたが、岩石浴というのはその岩盤浴の元祖ともなっている存在です。低温でゆっくりと体を温めてくれるので、サラサラとした汗がたくさん出てきます。悪いものを汗とともに排出してくれる解毒作用はもちろん、肌の保湿にも期待ができます。